我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

歌の風景「吾亦紅」

2024-01-09 05:59:20 | うたごえ、カラオケ、他音楽

                              吾亦紅(ワレモコウ)

作詞:ちあき哲也

作曲:杉本真人

歌人:杉本真人

この歌発売されて久しい(2007年)、

あまり好きではなかった、

母をテーマにした歌など

どことなくお涙ちょうだい的な

雰囲気を感じていたからだ、

この歌を行きつけの店❝英❞で

行く度に歌う顔見知りMさんがいる、

それほどうまいとは思わないけど下手ではない、

完ぺきに歌っているんだけど

イマイチ心に沁みる味に乏しい、

たまに歌ってて歌が止まることが有る、

母親を思いだして込み上げてくるのであろう、

見かけによらず繊細だ、

聞いてるこちらまで胸を締め付けられる、

ある時❝いいんじゃない❞と声をかけた、

すると

❝だめなんですよ、

 同じように(歌手と)歌っているんだけど

 ちっともうまく歌えない❞

と言う返事が返ってきた、

本人も満足はしていない様子、

そこで私は自宅で歌ってみた、

 

❝マッチを擦れば  おろしが吹いて

 線香がやけに  つき難(にく)い

 さらさら揺れる  吾亦紅

 ふと  あなたの 吐息のようで...

 盆の休みに  帰れなかった

 俺の杜撰(ずさん)さ  嘆いているか

 あなたに  あなたに  謝りたくて

 仕事に名を借りた  ご無沙汰

 あなたに  あなたに  謝りたくて

 山裾の秋  ひとり逢いに来た

 ただ  あなたに  謝りたくて

 、、、、、❞

 

そう言えば彼の歌い方では

メリハリがないのかもしれない、

メリハリのひとつは強弱だ、

それと言葉と言葉の間をプツンプツンと

切ってしまう歌い方も気になる、

他にも色々あるがうまく表現できない、

更にうまく歌いたいと思えば

あとはこんな風に歌いたいと思う人の

歌い方を徹底的に自分のものにする、

つまり真似て覚えることも必要だ、

芸は真似ることからはじまると言われる、

それが個性へと変わってくる、

言葉を変えれば❝持ち味❞だろう、

だから歌い込んで修得する以外にはない、

 

私には高音部で苦しい部分も有るが

今では好きではなかった唄が

歌うほどに心に沁みて来る、

他の歌をつまらなく感じるほど

この歌に入れ込んでいる、

情景は

亡くなった母親の墓参りに来て

生前の親不孝を反省を込めて

あれこれ詫びている内容である、

最近 自宅では

感情移入するほど歌っている、

それほど好きな歌になった。


津軽平野

2024-01-05 03:19:59 | うたごえ、カラオケ、他音楽

過日

隣町の「うたごえ教室」に参加した、

3年ぶりである、

コロナ以前は毎回(月2回)参加していた、

こちらの教室は市長も顔を出すほど盛況で

会員は150人以上と言う規模を誇っていた、

だがコロナで中断を余儀なくされて以来

再開して久しいが会員数は回復せず

30人規模でこじんまりと続けられていた、

そんな様子を行きつけの店の

カラオケ仲間から聞いていたので

久しぶりに顔を出してみる気になった、

たまたま受付に指導者の先生がいて

❝あら べんけいさん よく来たわねえ❞

と暖かく迎えてくれた、

定刻10時から

全員で軽いストレッチ体操に始まり

発声練習をしてから歌い始める、

手持ちのうたごえの本の中から

選ばれた曲を伴奏に合わせて歌い始めた、

この日選ばれた曲

「ラブ・イズ・オーヴァー」

「知りたくないの」

「ろくでなし」

「赤いグラス」

 その他

うたごえはみんなで歌うから

うまい下手に関係なく

うろ覚えの曲でも割と平気で声を出せる、

それが知らない曲を覚える切っ掛けにもなる、

1時間ほどで休憩になり

後半で2,3曲歌ってから

私に指名があり前に出て

「津軽平野」を歌った、

この曲は声に無理もなく難しいところもないので

思いっきり自分のテンポで歌えた、

滅多に褒めることのない先生が

❝良かったよ❞

と声をかけてくれた、

楽しい時間はたちまちすぎて

12時前に散会となった。


それでも歌が有る

2023-12-22 03:12:27 | うたごえ、カラオケ、他音楽

前回(12/20)と前々回(12/15)

2回に亘って否定的な内容の記事になった、

確かにそれも俺の日常である、

だがそんなことばかりではない、

この歳になっても心浮き立つひと時はある、

歌っている時である、

楽しい!

日常を忘れる、

 

一昨日

町内のゴルフ仲間10人で

ゴルフコンペの表彰式を兼ねて

スナックに行って歌った、

アルコール類は飲み放題、

歌も歌い放題、

私はアルコール類はあまり飲まないが

歌うとみんなが褒めてくれる、

それが楽しくての飲み会である、

17時から19時半までの2時間半

7,8曲歌った、

(1) 津軽平野  (2)港町 涙町 別れ町

(3) 兄弟船   (4)酒と涙と男と女

(5) 与作    (6)あなたのブルース

(7) 南部蝉しぐれ

歌に縁遠い人もいるので

出来るだけ1世を風靡した

ポピュラーな曲を心掛けた、

 

昨日は

隣町のお気に入りの唄処に行った、

ここ数日咳が出て痰が絡むので

念のため掛かり付けの医院に行って

コロナの検査をしてもらった、

非コロナの証明をもらってその足で

13時頃から店に行った、

満席に近い15名ほどで盛り上がっている

熱気ムンムンだ、

腹ごしらえをする前に

ママが割り込みで歌わせてくれた、

(1) 風説流れ旅(北島三郎)

先駆けは思いっきり声を張り

テンポのいい曲がいい、

15名ほどもいれば1巡に1時間以上かかる、

だがそこは殆どが顔馴染み

あれやこれやとよもやま話も弾んで

退屈することはない、

(2) 恋月夜(小田純平)

今一番売れている作曲家かもしれない、

2か所ほど高音で苦しい場所があるが

そこは思いっきり声を出すしかない、

他人の歌を聴くのもいい、

ついこの前までは自分からは歌おうとしなかった

N女史が見事な歌を聞かせてくれた、

❝夜明けのメロディー❞ (ペギー・葉山)

彼女は「うたごえ広場」にも参加しているので

歌えば声もいいし歌もうまい、

時々私はデュエットをお願いする、

(3)粋な別れ(石原裕次郎)

裕次郎の歌は何故だか色あせない、

根強い人気を誇り歌うと聞き手が

何らかの反応してくれる、

この日も❝憎いね❞と声が罹った、

きっと各節々の出足が微妙に違っているので

あまり歌われない、

それゆえであろう、

(4) 暖簾(五木ひろし)

この歌も知名度の高い名曲だ、

だが節回しが難しくてあまり歌われてはいない、

そこを歌いこなす(?)ところに快感が有る、

そんな歌は聞いてもらいたい 

通(つう)のいる時しか歌わない、

その曲の価値が分からなくては意味がない、

閉店の4時が近づいてきた、

ママが耳元でささやいてくれた、

私が難聴で大勢の中では聞き取れないのを

慮っての配慮である、

❝4時過ぎても歌ってていいですよ❞

と言う、

私が来るのが遅くなったのでまだ歌っても

いいと言うのである、

一事が万事

こんな配慮の出来るママだから

客の途絶えることがない、

勿論私もメロメロ、

しばしばデュエットをお願いする、

快く応じてくれる、

この日は

(5) 夢一夜(南こうせつ)

を歌った後

(6) 銀座の恋の物語(石原裕次郎、八代亜紀)

ママと

(7) アマン(菅原洋一、シルビア)

F女史と

(8) 小さな日記(フォー・セインツ)

をママとそれぞれデュエットで歌ってもらった、

かくして満たされた気分で家路についた。


美声(?)

2023-10-18 06:22:32 | うたごえ、カラオケ、他音楽

       アマクリナム(アマリリスの交配種)

 

11時頃

電話予約してかかりつけのお医者さんに行った、

右わき腹のやや後ろ部分に変な鈍痛が続いている、

一時は座卓から立ち上がるのに手を突くと

ピリピリと痛みが走ったが

今はそのピリピリの痛みはないが鈍痛が続いている、

当初は下半身のストレッチで軽い肉離れでも

起きたのかと様子を見る事にしたが

かれこれ一週間続くと心配になり

しかも今朝は何となく頭がぼーっとしてきて

胃もムカつく症状があったので

診察を受けてみることにした、

診察の前に待合室で看護婦さんに

症状を事細かに聴取された、

先生の診察になって

脇腹付近と言う事もあり帯状疱疹の

確認をされたがそれではなさそう、

胃のムカつきと頭の異変は今朝飲んだ

暫く服用をやめていた精神薬のせいだと

診断した、

脇腹の痛みが一時より軽くなっている

ことでもありこのまま様子を見ようと

いう結論となった、

 

❝ああ~ これで安心してカラオケに行ける❞

と口走ると

 

先生(女医さん)

❝どんな歌を歌うの❞

 

❝今 嵌っているのは「天城越え」❞

 

先生

❝へぇ~ あなたは声がいいし聞いてみたいね~❞

 

看護師さん

❝ほんとに 声が魅力的ですよね❞

 

?????

 

声がいいとは言われたことが有るが

魅力的なんて言われたのは初めて、

なんだか嬉しくなってしまった、

子供の頃 祖母に

❝クニオ(兄)は声がいいのにお前は

 ガラガラ声で声が悪いの~❞

と言われた記憶が鮮明によみがえる。


「風の盆」

2023-09-01 04:36:27 | うたごえ、カラオケ、他音楽

          高崎市内たまごホール(当時の写真ではない)

      

❝風の盆❞の季節になった、

と言っても行った事はない、

そこで調べてみた、

===❝おわら風の盆❞は富山市八尾地区で

毎年9月1日から3日にかけて行われる

富山を代表する年中行事、

越中おわら節の哀切感に満ちた旋律にのって

坂の多い道筋で無言の踊り手たちが

洗練された踊りを披露する、

艶やかで優雅な女踊り、

勇壮な男踊り

哀調感漂う胡弓の調べが

来訪者を魅了する。===

これをテーマにして出来たのが

❝風の盆❞

私の好きな曲のひとつ、

この歌が強く印象に残っているのは

遥かに遠い昔のこと、

ある日

会社の同僚の女性二人から

コンサートのチケットが

あるから行かないかと誘われた、

当時の歌謡界では好きな歌い手

菅原洋一のコンサートだった、

隣町の小さな600人程度のホール、

休日の開催で昼の部だった、

二つ返事で行くことに決めた、

菅原洋一のコンサートはその時以前にも

何回かは聞きに行ってた、

歌う歌が自分の心情に合うからだ、

その時歌った中で一番印象に残ったのが

「風の盆」、

あまりに切ない内容で

深く心に響いた、

コンサートはこの曲を含めて

夢見心地のひと時であった、

 

(1)

ーー悲しい時は 目を閉じて

  八尾の秋を 思い出す

  日が暮れた 坂道を

  踊るまぼろし 影ぼうし

  おわら恋しい 風の盆 

 

(2)

  あんな悲しい 夜まつりが

  世界のどこに あるだろう

  足音を 忍ばせて

  闇に染み入る 夜泣き歌

  君に見せたい 風の盆

 

(3)

  悲しい人は みんな来い

  八尾の町に 泣きに来い

  夜流しを 追いかけて

  下駄の鼻緒も 切れるだろう

  夢かうつつか 風の盆 ーー  

 

作詞、作曲:なかにし礼

歌い手  :菅原洋一

当代第一の作詞家である なかにし礼 が

自ら作曲まで手掛けたこの曲、

歌い手 菅原洋一 も脂の乗り切った

頃であったように思う、

加えて なかにし礼 は

風の盆をテーマにした女性版も作っている、

それが「風の盆恋歌」 

歌い手は 石川さゆり である、

風の盆に対する思い入れが

いかに深かったかが窺い知れる、

こちらは作曲を 三木たかし

が手がけている、

コンサートが終わって帰りに

CDを買った、

聞く度にこの時のことを思い出す。

 

因みに CD 収録曲

風の盆

知りたくないの

芽生えてそして

今日でお別れ

乳母車

アマン

忘れな草をあなたに

他 10曲