中原ふれあい防災公園隣接林公用地化について厳しい状況が続いていますが、そんななか柏市内および周辺市の自然環境保護の活動をしているグループ7団体が柏市長、都市部あてに隣接林保全の要望書を出して下さいました。本当にうれしいです。ありがとうございます。
とても素晴らしい要望書です、ぜひ読んでください。そして広めてくださいね。
(以下要望書)
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柏市長 秋山浩保様
中原ふれあい防災公園隣接林の保全をどうかよろしくお願いいたします
柏市内を中心に自然、生きもの保全のため活動する7団体
日々、市民のために心を砕いて働いておられる市長にこのようなお手紙を差し上げることは大変申し訳ないことですが、どうかこの手紙の主旨をお汲み取りいただき決断を下されますよう心よりお願い申し上げます。
柏市は日々住宅造成や店舗などの建築が進み、市街地の緑が失われております。下田の森周辺だけでも20年前の衛星写真と比較して70~80%の緑地がなくなっております。個人の所有権は法律上特に問題がない限り自由に行使できますので、緑地を一律に保護するということは不可能に近いことと理解はしております。
しかしながら、今俎上にのぼっている中原ふれあい防災公園隣接林 (以下「林」)は、長い間近隣市民はもとより、牧場に隣接する林として広く柏市全域の市民から親しまれてきた緑地です。しかも、希少植物が近隣市民の根気強い努力、丹精により今なお、花開く林です。
防災公園に集う多くの市民、向かい合う中学校の生徒たち、買い物の市民、一昔前には牧場の牛などを多くの子どもたちが遠足がてらおとずれたり緑豊かな田園地帯として大事にされてきた林。この林が残れば、これからもますます市民から親しまれる緑地として多くの人々が足を止めて休める場所になるでしょう。
温暖化という生易しい言葉では最近の夏の厳しい猛暑を示す言葉として誰も納得できないような気候の過激化が進み、雨が降れば、あたりが水浸しの洪水状態になる昨今、緑陰があり、雨水が浸みこむ大地がある場所は何ものにも替えがたいものです。
この林が伐採されると、33戸の戸建て住宅が建つと言われているようですが、市民が休める緑陰が消え、暑さが何倍にもなってあたりに熱を反射させる建物とアスファルトの地面になります。
林は、人間の生存に不可欠な酸素ばかりでなく冷気を蓄え外へ放出します。林の周りのコンクリートやアスファルトから熱が発散し上昇気流によって生じた空間にその冷気を送り込んでくれます。以前、都内の明治神宮で神域の森から送り出される空気が周囲の気温を2~3度下げているという調査結果をテレビで見た記憶がありますが、森や林を増やして異常高温から人間の命を救おうという試みがそのうち本格化する可能性すらあります。
さらに言えば、伐採されてしまった林や森を復活して人間が足を留めて休める緑陰を作ろうということになれば、数億円で済む話ではありません。大きな木や中、小の木々がその間に枝葉を伸ばし、林床には様々な草花が咲き競っている、そのような自然は一朝一夕にはできません。切ってしまうのは簡単です。でも自然を作るのは至難の業、不可能に近いことです。
この地で長く大事にされ、柏の多くの市民に愛されて、保全のために多額の浄財が集まるような大事な林を残すことが出来た、市長が私たちの声に耳を傾けてくれて残してくれた、そのような奇跡を起こせるのは市長、秋山さんしかおりません。どうか、市民に今年最大の朗報を届けてください。「みどりの愛護」のつどいを千葉県で初めて開いたこの柏にふさわしい、記念すべきニュースになることは間違いありません。
この市長への手紙に賛同して名前を連ねてくれた団体は次の通りです。(五十音順)
大津川をきれいにする会 NPO法人こんぶくろ池自然の森 下田の杜里山協議会
手賀沼水生生物研究会 名戸ヶ谷ビオトープを育てる会 柏自然ウォッチャーズ
NPO法人かしわ環境ステーション
平成28年7月11日
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