FS2004 と XPLANE 日記

MSFS2004 と Xplane の遊び方

たかが失敗の記録なのだ3

2008-08-12 07:46:51 | FS2004わたし流の操縦教室
事故は人間が関与する間は..絶対0にはならない..
と言われている。

事故撲滅ゼロという言葉は..単なる妄想ということになる。
何セ..
このことは..事故の専門家ほどハッキリ言われる..
どう関わるかは別にして..
人間が関与することは間違いないのだ。

今年は1つだけ、数字で良い話がある。
航空機事故の件数と犠牲者の数が、
去年は減ったというもの。
良い傾向だと思うが油断は禁物らしい。

では、
今年は視点を変えて、1つ事故から眺めていく。

去年もプロペラ機であったが、
今年も製造段階に踏み入る話がある。

那覇空港でおきた中華航空機炎上事故。

B737NGのフラップのボルト1本の取り付け不良で燃料タンクに
穴を開けたというもの。
ちなみに、燃料タンクは基本的にゴムで出来ている。
まぁ イメージとしては、水風船に針を刺した雰囲気だろうか。

そんな状態で燃料が大量に漏れエンジンに引火炎上した。
が、
奇跡的にも犠牲者0は不幸中の幸いだった。

現在、同型機は全世界の運行機に対して改修の予定があるそうだ。

あと
この話の元である、
ボルトやネジは1本でも馬鹿にしてはいけない。
以前このボルト1本の取り付け不良のために、巡航中に突然窓ガラスが外れ
機長が外に放り出されたという飛行機事故が発生している。
去年、高知空港の胴体着陸で問題になった車輪が出ないQ400も
車輪取り付け部のボルト締め付け不良だった。


ネジ締め1つが重要なのは、
物づくりの人は..みんな共通認識だと思う。
蛇足だが、
自作パソコンをやっている人は気がついているかな..
添付品に、ビスが1種類しかないことを。
間違えて取り付けないためにワザとやってある。

それと..話の種だが
我が家も家の取り付けボルトが
至る所で閉められてなかった。..

何セ、耐震補強金具がついていても..安心なんか出来ない..
大メーカー製ですら、安心なんか出来ませんので、
一度、屋根裏の視やすいところでも確認してみてはいかがですか。 
(おらの同僚も他の大メーカーなのに同じでした..
ネジトルクなんて..建築屋さんは論外かも..手で簡単に2回転は回せる..)


更に蛇足だけど、
ビスとかボルトの類は、
製品に、そんな物が無いほど品質は向上する場合が多い。
ビスとかボルトとかコネクターとかは、
取り付けに人間が関与するため、閉め付け不良の可能性があるのだ。

そんなことからか..30年前の段階で、
ジーメンスのプリンターでビスが全く無い製品があった。
完全溶接をしたのではなく、分解も出来た。
ただし、組み立て分解は寄木細工かパズルゲームの発想が
いるほど複雑な構造のため、組み立て分解に大変な時間が必要だった。

昔、爺が、
世の中のネジが緩みきっている...
なんて比喩的に言っていたが、
本物も、何処で緩んで災難が降りかかってくるか、
分からないのが、現状だったりする。


話は戻るが、
この事故の話は、ココだけで終わらない。
この事故後、同社の同型機は緊急点検に入った
これに、思いもよらぬ副産物事故が付いてきた。

佐賀空港に定期チャーター便が就航していたのが、同型機で
偶々事故直後同空港にいたので、そのまま緊急点検するまで
同空港で足止めした。確か3日間であった。
この時間に問題があったのだ。

で、その緊急点検でフラップに異常なし。
やれやれということで、
台北に帰途しようとした
佐賀空港の滑走路での離陸途中で、異常が発生。
速度計が触れないのである。

このため副機長による速度コールが遅れたため、
機長の自主判断で、
操縦桿を滑走路端ギリギリで引っ張って
離陸したが、滑走路の電灯に車輪が引っかかり1個破損。
同機は、また佐賀空港に緊急着陸で引き返した。

この原因だけど、
速度を計るためのピトー管に、小さい虫が多量につまり
速度検出が出来なかったためであった。

たった3日ほどで虫の住処になったわけである。
でもこの話、
過去にも、同じことが何回も発生して、
コレが原因で、全員死亡の墜落事故も2回起こしている。
しかも、近年の新型機での出来事だった。
今回は、これでも不幸中の幸いだったかも。

上記の墜落事故は中途半端に速度計が触れていた。
で、
巡航に移る段階で気がつかないまま、自動操縦に切り替え
速度検知の異常動作に気がつかないで、
異常なスピードで操縦しているのにも気がつかないまま
短時間で墜落したらしい。

要は、完全に虫でビトー管が詰まってなかったのだ。
俗に言う半殺し不良である。
今回は、幸運にも多量の虫で良く詰まってくれていた
らしいので、
離陸途中で速度計の異常にも、乗員はわかったらしい。

ということは、殺虫剤なんか空港で撒いて駆除しました
という対策.....
一見よさそうだけど、虫なんか、すぐに帰ってくる。
しかも中途半端な数で帰って来るって..
それって、ビトー管の、半殺しの原因を作ってたりするのでは...
まあ薬剤は雨水に浸透して、すぐ横の有明海かな..
昔、ゴルフ場の薬剤散布が問題になっていたが..
この空港は、偶々深夜に貨物便が運行している。
なので深夜に照明が入る..これは推測だが要因として考えられる。



更に、この話をど素人のおらが10分で調べてみたら、
根幹は、基本が守れてなかったらしい。

飛行機のピトー管は自衛隊機に至るまで、
使用しないときは、ピート管に蓋をするのが基本。
その蓋には、蓋の取り忘れを考慮して、
目立つ長細い赤色の札まで装着されているのだそうだ。
もちろん3日も放置だと、
過去何度も発生しているのだから、乗員は可能性を考えるべきだった。
もちろん、ルール道理にやれば虫なんか駆除する必要性は全く無い。

事故には、こんな副産物事故までついてくる。
おらはアフリカの....そこまでは・・・

さてさて、我々の周りだって同じである。
1つの例だが、自動車の運転。
たとえば、何で速度規制があるのかを十分に考えない....
コレくらいでいけるだろう..
それは何の根拠も無い..個人的感覚だけ..なんですよね。
多分9割はそれで良いだろう。
しかし、
この話は、事故を起こして気がつく..らしい...

小さな基本作業を忠実に積み重ねることが、問われているのかな。
とおらは思うのだが...

航空機事故で犠牲になられた方のご冥福をお祈りする。

★★★関連ブログ★★★
→たかが失敗の記録なのだ2.....
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→ワンマンコックピットなのだ.....










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