甲賀市などで6月5日(日)に開かれる全国植樹祭で、天皇皇后両陛下が式典中に座られる予定だった建物「お野立所」が今月、主会場となる甲賀市甲賀町の「鹿深(かふか)夢の森」でお披露目された。
設計・監理を担当した湖北設計(米原市)の建築士、宮野美保さんは「琵琶湖上から眺める、安らぎある風景をイメージした」と語る。
↑写真:中日新聞より
お野立所は木造平屋建ての約64㎡。柱やはりにヒノキを、床やついたてにスギを使用しており、いずれも滋賀県産。2種類の木材を使うことで、木が持つ多彩な風合いを示した。
円形の会場を湖の水面とし、お野立所から波紋が広がっていく様子を表現。壁面には細長い角材と半透明の素材「乳白ポリカ」を組み合わせ、光が差し込むヨシ原に見立てた。テント膜の屋根とそれを支える柱では、湖岸に樹木が広がる様子を表した。
新型コロナウイルス対策で両陛下は現地入りせず、オンライン参加となるため、当日はお野立所にモニターが設置される。
また、植樹祭の後は解体される予定という。宮野さんは「当日(6月5日)までに、多くの人に滋賀の魅力を感じてもらいたい」と話した。
<中日新聞より>