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滋賀県・愛荘の「金剛苑」が閉園 10、11日は無料開放

 伝統的工芸品の近江上布秦荘紬(つむぎ)の製造販売をする愛荘町元持の「川口織物」が運営する滋賀県愛荘愛町蚊野外の「手おりの里・金剛苑(えん)」が、12月11日(土)に閉園する。10、11の両日は、感謝を込めて苑内を無料開放する。


↑写真:金剛苑HPより

 「金剛苑」は1981年(昭和56年)4月に開園。約5000千坪の敷地を有し、歴史的な趣ある4施設と、四季の植物で彩られた庭園が来場者を楽しませた。現在は、ピークが過ぎた紅葉と落葉の対比が楽しめる。
↑写真:中日新聞より

 施設はそれぞれ、愛荘町周辺の地域から開園前後に移築されたものだ。1965年に旧愛東町から移築された江戸時代後期のヨシぶき屋根の民家は「金剛庵(あん)」と名付けた。生活資料館として公開し、明治や大正時代に地元の人らが使っていた風呂などを展示する。
 1977年に移築した施設は「染織工房」として、同社の職人が実際に作業する。くしを押して麻や絹を染める技法の「櫛押捺染(くしおしなせん)」などの工程の見学や、藍染め体験もしていた。

 1980年に移築した「織物資料館」は、明治時代に建てられた旧豊国村役場。近江上布や秦荘紬の製造工程を追える道具や製品が並ぶ。現在、受付を兼ねる休憩所は、旧秦荘町時代の秦荘西小学校の校舎の一部で、1983年に移築された。同社の4代目川口徳太郎社長(77)ら、歴代社長の母校だという。

 毎年春と秋には、「感謝祭」として布地や小物の大規模販売会を開いていた。多い時には、滋賀県内外の常連客らが350人近く集まった。
新型コロナウイルスの影響で、2019年秋を最後に感謝祭は開いておらず、紅葉ツアーなどの団体客はほぼゼロに。施設は、歴史があるだけに老朽化に対応する修理費や、山に近いため獣害対策も欠かせない。
 新型コロナによる収入減少の影響は大きく、閉園が決まった。川口社長は「多くの方との出会いがあり、長年のご愛顧にスタッフ一同感謝で一杯」とし、最後に無料開園する。

手おりの里・金剛苑
滋賀県愛知郡愛荘町蚊野外514
10:00〜16:00。日、月曜休園。
入園料は、高校生以上330円。小中学生180円。

<中日新聞より>
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