「ドクターイエロー」の愛称で親しまれている新幹線の検査専用車両が引退するという発表について、長年、撮影を続けてきた東近江市の71歳の男性は「残念です。ドクターイエローの撮影を通じて得たつながりは私の宝物です」と話していた。
東近江市の写真愛好家、西村勲さんは18年ほど前からドクターイエローの撮影を始め、これまでに2000枚以上を撮影してきた。
なかでも7年前の8月に滋賀県甲良町で撮影したドクターイエローと東海道新幹線、それに地元の近江鉄道の車両がすれ違う瞬間を撮影した写真は、今は亡き友人2人と共に撮影した宝物だという。
ドクターイエローはいつ走行するか公表されていないが、西村さんは撮影した日時や、SNS上の目撃情報などから走行日時を予測して独自に時刻表とカレンダーを発行し、近所の幼稚園などに配布している。
ドクターイエローの引退が発表されたことについて西村さんは「引退は残念です。何年たっても毎回、走ってくる瞬間はわくわくするし、写真が撮れると『やった』という気持ちになる。時刻表を通じて幼稚園の子どもたちと仲よくなるなど、撮影を通じて得たつながりは私の宝物です」と話していた。
滋賀県内を走るJR東海の車両は来年1月に運行を終えるということで、「運行が終わるまでまだ日にちがあるので、最後に冬に白い雪原を黄色い列車が走り抜ける姿を撮りたいです」と話していた。
<記事・写真: NHK大津より>