半年と告げられたらあなたならどうする?
入川保則さんの話。久しぶりに名前を聞いた。いや、舞台でずっと活躍していたよね。テレビの「部長刑事」が印象に残っている。
延命治療を断りケアハウスや葬儀の手配をして・・・
小説もたくさんあるよね。半年と告げられ、学生時代の友や昔の恋人に会いに行ったり子供の結婚式を考えたり。
もし、リリオーだったらどうする?どうも出来ない、何も出来ないだろう、あたふたとしている間に時間が過ぎていくだろう、きっと。怖い、怖いと言いながら。
余命・・・と家族に告げられたが本人にはずっと隠し通すこともある・・・たとえばリリオーの姉がそうだった。
「早く、元気になって日舞の稽古を再開したい、踊りたいわ」とベッドに横たわりながら長唄のCDを聞いていた姉に「姉ちゃん、姉ちゃん、もう死ぬねんよ」と誰が言えるか。「来年、桜が咲く頃には元気になってる、早よ、姉ちゃんの踊りを見たいなあ」と言いましたよ。「うん、春には元気になるなあ」と姉も最後まで望みを捨てなかった。宣告するのが良い、悪いなんて答えが出るものでもない。
でも、遺言状は書いておいた方が良いよね。
「俺には女がいた」とはっきりと。遺産分配してやってくれ、遺族年金の半分をやってほしいと言う遺言状でなくて良いんだ。(勿論、貰う方が良いけど)
長い間、彼女と言う存在で生きてきて、部屋にはパジャマや下着、お茶碗、湯飲みまで2つという普通の生活を過ごしてきたのに、急に知らせもなく部屋に帰って来なくなったら・・・
お水の世界にはある話なんだ。良いじゃないかよ奥さん、許してやってよ、知らせてやってよ・・・とリリオーは叫ぶ。
そうだ!リリオーも遺言状を書こう。うーん、家族が無いし、財産もないから書くこと無いか。