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滝画賛「涼一味」
前大徳積應師
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今日は今月最後の稽古日でしたが
今月は何ヶ月ぶりに
社中13名が全員お稽古に来られました
久しぶりに顔を合わせた社中同士の歓声が
水屋から聞こえてきて
私も心が浮き立ちました
稽古場では
入室時に手の洗浄と消毒をご協力いただき
玄関や窓を開け放って
原則的に茶道口の襖を開けたまま
お点前をしていただいています
マスクの着用は
息苦しさなどのこともあり
個々人の自由にお任せしています
また
濃茶の稽古は一服点てにしていただき
薄茶の場合
二人目は替茶碗にて点てていただいています
今お稽古場で心がけていることは
これくらいでしょうか
あっそれから
コロナ以前から設置していた
これ↓が役に立っています
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「ジアイーノ」
(次亜塩素酸 空間除菌脱臭機)
さて
秋以降のお茶会や講習会の情報がそろそろ気になり
これから「お茶」はどうなるのだろうと
心配なさっている方もいらっしゃいます
しかしながら
あらためて考えてみますと
同門会の講習会が始まったのは
昭和41年ですから
たった54年前のことです
また大寄せ茶会が始まったのは
明治時代でほんの130年程前のことです
千利休以降の長い歴史を振り返れば
講習会や大寄せ茶会など何もなかった時代を
300年・400年とくぐり抜けて
茶道はその時代の求める人々によって
脈々とここまで伝え続けられてきたのですから
私達はもっと自信を持ってもいいのでは
ないでしょうか
しかも
今は戦乱の世でもなく
過去の時代から見れば
何もかも豊かで便利な世の中に生きているわけですから
お茶を嗜むことは
これまでのどの時代よりも
やさしくなっていると思います
あとは
お茶の文化に興味を持つ人がどれくらい存在しているか
ということです
人が何に興味を抱くかは
完全にその人の自由に任されるので
今後お茶に興味を持つ人口が増えるのか減るのか
それは私にはわかりません
しかし
大切なことはその数の大小ではないと思います
そして
お茶に対する深い愛情を持つ人は
いくら時代が変わっていったとしても
必ず存在し続けていくであろうということを
私は信じて疑いません
それは
自分自身だけでなく
稽古場に集う社中の皆さんを見ていても
よくわかります
そのようなお茶を大切に思う人を育てそして集い
お互いに感化し合いながら
次の時代にお茶をつないでゆく
そんな小さな鎖の一つでありたいと
私は思っています
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主菓子 なでしこ 鼓月製