表千家一期一会

12月稽古場 2



「無事」
大徳寺黄梅院太玄師



高麗卓

今日は午前に三名
午後から二名の方が来られました


先週の稽古は
父の葬儀の翌日だったこともあり
心の中に濁った泥水が渦巻いていました


一週間たって
その泥水もいつしか澄んできて
今日はまた
お弟子さん達と心静かに交わりながら
お茶をいただき

感謝の思いで満たされてゆく私でした






今月は
表千家歴代の茶杓のうち
宗旦の茶杓の写しを使います


元伯宗旦は
天正6年(1578年)に生まれ
万治元年(1658年)12月19日に没しました

享年81歳でした

この煤竹の侘びた茶杓は
如何にも佗茶に徹したと言われる宗旦を
思わせます

しかしそのかい先には
思いのほかの力強さと
大胆ささえ感じられます

自らは権力におもねることなく
生涯清貧に甘んじた生活を送った宗旦ですが

子息達をそれぞれ大名に出仕させ
利休流の茶の権威付けに奔走したその人柄が
やはりこの茶杓にも現われているような
気がいたします




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