【客の心得】
○茶事が始まってから
寄付で身支度を整えている時も、
待合においても、
世間話など声高に喋らず、
心静かに席入りの案内を待ちましょう。
茶事の進行には、いくつかの約束ごとがあり、
それに従えば
自然に事が運ぶようになっています。
腰掛で待つ間、
座掃きの音や蹲踞を改める音を聞いて
迎付けが近いということを知ります。
腰掛において
言葉をつつしむべきであるのは
そのためでもありますが
客同士に交わされる
慎ましやかな会話の声で
客の感動や喜びが
壁を通して亭主に伝わっていることを
知っておくことも必要です。
末客は、茶室に入ると、
ふすまを軽く音をたてて閉めます。
亭主は、その音を聞いて、客の席入りを知り、
その後、客が床や点前座の拝見をして着座するまで、
衣擦れの音に耳をすませながら、
襖の前に座り、心静かに待っています。
客もまた、着座したら、言葉を控え、
亭主が襖を開けて出てくるのを、
心を静めて待ちましょう。
懐石は、ご馳走を供するものではなく、
後の濃茶をおいしく召し上がっていただくためにすすめる
軽い食事です。
昔、禅僧が空腹をしのぐために、
温めた石を懐にいだいたことに由来しています。
そのことを忘れずに、心静かにいただきましょう。
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