今日は
障子越しに 時折
時雨の音を聴きながら
風炉の中置きの
お稽古をいたしました
『壺中日月長』
前大徳積応師
毎年 この時期になると
この言葉を掛けますが
その時の自分の心境によって
色々な思いが湧いてきます
子供たちが巣立って
夫婦二人だけの暮らしにも
少しずつ慣れてきた私ですが
今年の春に
長年飼っていた愛犬が亡くなってからは
子供たちや愛犬と過ごした日々を
懐かしく思い返すことが多くなりました
その時はその時で
色々悩んだこともあったのでしょうが
今から思えば
あっという間の
幸せな日々だったように思います
過ぎ去った思い出は
正に『壺中』の別天地での出来事のよう
しかし・・・
これから何年生きるかはわからないけれど
もし
30年後に
今の私を振り返った時
50代の頃
お弟子さんたちに囲まれて
いそいそとお稽古に励んでいた自分を
懐かしく思い出すかもしれません
そうだとしたら
未来の私から見れば
今現在の私もまた
『壺中』に住んでいるということに
なりましょう
壺中の桃源郷・・・
それは
誰にとっても
今 そこに在るのかもしれません
中置き
もうすぐ風炉の季節も終わりですね・・・
主菓子 みのり 鼓月製
干菓子 菊寿糖 鍵善良房製
旧暦9月9日重陽の節句にちなんで・・・
薄茶
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