「一期一会」
紫野大真師
一年に一度だけ会えるという
織姫と彦星のことを思って
ちょっとロマンチックな気分で
今月初めの掛物は
これを選びました
さて
私が茶道教室を始めてから
これまでの間に
50名ほどの方が
お稽古に来て下さいました
その内十数名の方が
現在月2回の週稽古に来て下さっています
ということは
30数名の方が様々なご事情で
お稽古場から去っていかれたことになります
ご結婚やご出産
ご体調の都合
就職やお引っ越し
お仕事が忙しくなり・・・と
その理由は色々です
中には
「先生のところは卒業して
もっと上の先生にかわります」と
はっきりおっしゃって下さった方も。。。
ともあれ
しばらくの間
親しく共にお茶を喫した方が
離れていかれることには
寂しさや時には自責の念を感じます
しかし
「会うは別れの始め」と申します
考えてみれば
この世に生を受けてから
あの世に旅立つまで
人生は
出会いと別れの連続かもしれません
出会いはうれしいものです
でも
どんな出会いも
いつかは離れゆくことを思えば
その日までの時が愛おしく
また
今日出会えることに
限りない感謝の気持ちがわいてきます
一期一会
ありがとうございます
糸巻棚 総飾り
今月は
織姫に因んで
青漆爪紅糸巻棚を出しています
これは
碌々斎の好まれた棚で
本来は地板が無いのですが
取り外し可能な地板を据えて
和蘭水指を置きつけてみました
この他に
惺斎宗匠によって
地板をつけた糸巻き棚が
いくつか好まれています
飛騨春慶糸巻二重棚
杉木地糸巻二重棚
糸巻き透かし二重棚
この棚は他の糸巻き棚と異なり
上二段の棚板の間が三方囲われていて
ここに糸巻きの透かしがあるそうです