本日は
玄庵にお二人のお客様を迎え
お茶事をいたしました
K女史と初めてお目にかかった日が
いつのことだったか
定かではありませんが
十数年前頃だったでしょうか
初めはお互いに
大寄せ茶会でよくお見かけする方・・・
というくらいの関係でした
それがいつしか時が過ぎて
お茶会の待ち時間で
親しくお話しさせていただくことがあったり
時折お手紙などを
やりとりするようになるうちに
私は彼女の飾らないお人柄と
幅広い教養に魅了され
お目にかかるのを
楽しみにいたしておりました
ところが
この度のコロナ禍で
お茶会の数が激減し
彼女にお目に掛かる機会も
この三年間ほとんどありませんでした
そのような中
今年6月に出かけた茶会で
久しぶりに彼女に会うことができ
その嬉しさから
玄庵へのお誘いをさせていただきました
すぐに前向きなお返事をいただくことができ
後日あらためてお手紙を差し上げ
日取りのご相談をさせていただきました
その念願かなって
本日
K女史と彼女の大切なお茶友O様を
玄庵にお迎えすることができました
茶事の進んでいく中
色々とお話をさせていただきながら
彼女とのこれまでのご縁の不思議さを
あらためて感じ
全くもって
何かに導かれて
今日のこの日を迎えたような
気持ちになっておりました
そして刻々と時は過ぎ
いよいよ茶事も終わりが近づいて
干菓子をお出しした時のことです
”今年は利休生誕500年ということですが
今日は少庵さんに因んで
会津のお菓子を取り寄せました”
このように申しますと
お二人が驚いたように顔を見合わせ
”ええっ!?今日私達がお持ちしたのも
少庵さんに所縁の麟閣のすぐ近くにある
お菓子屋さんのお菓子です”と・・・
彼女達がおもたせで持ってきて下さったのは
山下宗匠の御本『菓子珊珊』にも載っていた
会津若松の本家長門屋さんのお菓子でした
そして
私が薄茶の干菓子とお持ち帰りのお土産として
用意していたのが
会津若松の会津葵さんのお菓子
「私達・・・少庵さんに導いていただいのかしら」
「うん きっとそうやね!」
畏れ多くも
そんな言葉で
”一座建立”
”直心の交わり”を
心の奥底でお互いに感じつつ
今日の一会を終えることができました
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