今朝
稽古場に出かける時
自宅の階段を下りたら
また「広帯蜻蛉枝尺蛾」が
まるで待ち伏せしているみたいに
とまっていました
はっとして
思わず
「おはようございます」と
挨拶をしてしまいました
そしてその後
稽古場にて一日の稽古が終わり
水屋の雨戸を閉めようと
窓を開けた瞬間にもまた
広帯蜻蛉枝尺蛾が現われ
私の目の前でふわりと一回舞ったかと思うと
飛び去ってゆきました
今日に限って
こんなに広帯蜻蛉枝尺蛾に出会うのも
不思議なのですが
実は今日は
10年前に96歳で亡くなられた
桝本美智代先生のご命日でした
そして
今月の23日は
やはり10年前に亡くなられました
木村哲郎宗匠のご命日です
桝本先生には
先生の最晩年の2年間
ご指導をいただきました
そして
木村宗匠には
お茶事の勉強を3年ほどさせていただきました
本日のお稽古では
まずお茶湯をして
社中の方々と共に
お二人の先生の思い出を語りました
お茶を続けていると
聖と俗の狭間で
自分自身がわからなくなって
とても心細い気持ちになることが
時々波のようにやってくることがあります
そういう時には
尊敬する師匠の存在が
闇の中の光となるような気がします
丸卓 薄茶 総飾り
主菓子 濡れつばめ 鼓月製
雨の中
元気に巣作りに飛び交っているツバメを
表わしているそうです
干菓子 無門 亀屋良永製