鮎の画 「潺々」
大徳寺黄梅院太玄師賛
花は
糊空木 夏椿 下野
桑小卓
昔々十代の頃
初めて桑小卓の
この飾り方を習った時
当時は
今ほどお茶関連の出版物も無く
奇想天外な飾り方に
大層驚いたことを覚えています
あの頃は
教外別伝 不立文字の言葉通り
お茶の道は
本から学ぶような類のものではなく
師匠より直伝で習うというものでした
しかし
時あらたまり
今や数々のお茶に関する書物が出版され
一つ一つのお点前のカラー写真と共に
丁寧な解説がつけられ
とてもありがたく思います
奇しくも私が
長らくブランクのあった後
お茶の道に戻ってきた
2001年2月のその翌月
世界文化社の「お茶のおけいこ」が発刊されました
その創刊号を飛びつくように買い求め
その後2005年に
第26巻「立礼と茶箱を愉しむ」が出版されるまで
毎回発売を心待ちにし
勉強させていただきました
2003年に自宅で茶道教室を開き
人様にお教えするようになってからは
とりわけこの本を始めとする
さまざまな出版物に
助けられて参りました
堀内宗心宗匠に
直接教えを受けられた方はもちろんですが
そうではない
私のような修行者の心の中にも
宗匠の教えは
御本を通じて
今もこれからも
生きているのではないかと思います
「けいことは 自己を鍛錬する積み重ね
目的はあとからいつのまにかついてくるものです」(P78)
主菓子 青楓 鼓月製