無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

乖離する理論と現実 2月7日放射線除染講習会参加報告

2012年02月09日 09時39分22秒 | 福島原発事故 放射能汚染
 2月7日、白河市図書館で放射線・除染講習会が行われ、昼の部に参加をしました。
 福島県災害対策本部原子力班片寄主幹より除染活動の推進等についての説明があり、その後、徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部中山信太郎教授から「放射線の基礎」についてのお話がありました。その後、日本原子力研究開発機構の山内孝道氏より「除染の基礎」について説明がありました。



 どちらの先生も大変にわかり易い説明でした。



 その後の全体質疑では、主に大信地区の方々から質問がありました。かなり白熱した質疑となり、予定時間を超え、一旦終了した後に質問がある人たちが残るということになりました。

 白河市では、県の低線量化補助事業に参加をし、一度は除染を行った町内会が多く、そのため、除染の中での疑問点や問題点を持って参加された方々もいらっしゃいます。これは当然のことであると思います。しかし、今回の講習は「放射線と除染の基礎知識」であり、除染参加前に講習を行う方が意味があったのではないかと思います。

 また、県の担当者からは、除染をしてほしいとの説明がありますが、除染の結果出てくる汚染土等の行き場は今も定まりません。また、クリーンセンターへの枯葉や枝の持ち込みはできず、個人宅の落ち葉や木や汚染土は不法投棄されている可能性もあります。このように、県の唱える理論と、現実に現場で起こっている問題との間には大きな距離があるように思います。

 県の作成した資料には、PTAや町内会が除染を進めましょうと記載されています。しかし、我々が除染をするのが当然だと県が考えることが間違いであり、これを担当者に意見しました。

 我々は好きで除染をしてるんじゃない。


 また、参加者の意見を聞いてみると、東電マネーに依存してきた原発立地県への不信感、及び国会議員・県会議員・県知事等が東電から献金等を得ていたのではないか?という不信感が県民間に充満していることを感じました。東電マネーに依存していたとすれば、今回のような事故が起こった際にも、表向きは批判をしていても裏では義理が残っているのではないか?という疑問を持つ人もいるようです。昨年の原発事故後の国や県の対応、それに追従してきた市町村の対応への不信感は、今も深く残っているようです。

 我々は、騙されることなく、真実を見る目を失わずに、今後も闘わなければならないと考えます。

 2月5日に予定していた会合についてのコメントをお2人からいただきました。ありがとうございます。5日と設定した時点で、図書館に申し込みをしたのですが、数日前になっても正式な許可書類が届かず、時間的に周知は難しいと考え集会は中止し会員ミィーティングとしました。参加を考えていた方が2人もいたと知り、本当に嬉しく思っております。また、ご連絡ができず本当に申し訳なく思っております。
 人数等を把握できない中での会場確保は難しいと改めて思いました。7日の除染講習会は、約90人ほどの参加者でしたが、半数近くは市職員、8名が市議でした。

人気ブログランキングへ
 

第22回原子力損害賠償紛争審査会傍聴申込受付中

2012年02月04日 17時02分27秒 | 福島原発事故 放射能汚染
本日2月4日、先日お知らせした厚生労働省のパブコメ募集締め切り日となります。私もコメントを提出しました。詳しくは、先日のブログ記事をご覧ください。

 今回のパブコメは、今度改正される飲料水・食品等に含まれる放射性物質量の基準値についてです。私は、飲料水については、妥当であると思いますが、牛乳及び乳児用食品については、飲料水並みの厳しい基準値が必要であると思います。また、一般食品(100ベクレル)については、現在の500ベクレルよりは厳しい基準ですが、内部被曝を考えれば、更に厳しい基準値を求めたいと思います。また、米と大豆に関しては、経過措置がとられますが、これについても納得いかないことを意見させていただきました。米や大豆の経過措置は、多分昨年収穫したものを流通させ終わる時期をみてのものではないかと推測しました。しかし、一番重要なのは、子どもの健康であり、経済よりも優先するべきです。このことから、経過措置について意見をしました。

 法の改正などにあたり、広く国民の意見を聞くためにパブリックコメントを募集しているわけですが、今回のように、福島県民にこそ重要な問題は、どんどん意見をするべきであると思います。ここで決まったことが、自分の問題となるわけです。ぜひ、政治に関心を持っていただきたいと思います。

 さて、2月9日に第22回原子力損害賠償紛争審査会が行われますが、残念ながら、また東京での開催となるようです。私は、他の用事があり参加できません。
 
詳しくは、原子力損害賠償紛争審査会HPをご覧ください。

日時:平成24年2月9日(木曜日) 14時00分~17時00分
場所:文部科学省(中央合同庁舎7号館東館) 3階講堂
議題:(1)東京電力株式会社による賠償の現状について
   (2)緊急時避難準備区域解除後の現状について
   (3)除染の現状について
   (4)指針策定に向けた論点について
   (5)その他


 さて、福島県は18歳以下の子どもの医療費を無料化にする方向で進んでいますが、私はこの目的に大きな疑問を感じています。新聞等を見ても、福島県としては避難者の帰還を促すため、人口の流失を防ぐために医療費無料化を進めるようです。しかし、本来心配しなければならないのは、健康であり、そのためには、避難を推進する必要性のある地域も福島県には存在すると私は思っています。

福島の現状を全国へ伝えるためにも、応援クリックお願い致します。
人気ブログランキングへ