松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆協働の理論(マッセ大阪)

2014-10-21 | 1.研究活動

 久しぶりに大阪に出かけた。マッセで協働の意義をあらためて考えた。

 協働は従来の旧い公共論や住民自治の概念では説明できない。公共の担い手は政府で、その政府をチェックするのが住民自治だとすると、いわば市民によって雇われている政府と雇っている市民とが協働するなど可笑しいということになるからである。

 これに対して、新しい公共論の立場に立って、地方自治においては、政府と同時に市民も公共の担い手となる場面もあると考えると、同じ公共の担い手同士で協働はありうるということになる。この立場では、住民自治も、政府をチェックするという点もあるが、まちのために考え、行動することも住民自治となる。

 マッセでも、それぞれの自治体が、市民の公共活動を盛り上げ、それを支えていくという取り組みを実感することができた。協働について、研究者はいろいろ言うけれでも、現場では、着実にじっせんさえれているということである。

 マッセ大阪は、大阪市町村職員研修研究センターが正式名称である。改めて調べてみたら、Make up sensibility の略とのことであるが、私は、がんばりまっせのマッセだと思っていた。実際、熱心に研究活動をやっていて、1,2年ほど前に、ここのメンバーとドイツにおける調査結果を踏まえて本を書いた。

 『熟議の市民参加』(萌書房)であるが、ここでは、ドイツの無作為抽出型の市民参加、プラーヌンクスツェレを詳しく紹介している。とりわけ、ドイツの紹介については、役所の人たちが書いているので、何度も問い合わせ、確認しながら書いているので、地道でかつ目配りりのきいた記述となっている。ただ、先進的すぎて、あまり売れていないようだ。興味のある人は、ぜひ買ってほしい。

 大阪に行くと、帰りの新幹線で食べる弁当は、阪神百貨店のデパ地下で買う。ゆっくり食事をして、うとうととすると、あっという間に新横浜である。

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