松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★マイたとえ話を持とう(厚木市)

2012-07-25 | 2.講演会・研修会
 市民協働条例を制定中の厚木市で市民協働の職員研修会に参加した。
 協働論の系譜には、①コラボレーション(コプロダクト)と②パートナーシップがある。私はパートナーシップ論にたつが、その立場から、市民協働とは何かを説明した。この立場では、協働とは、市民セクターが公共の担い手であるという点がポイントになり、協働とは、市民や地域を元気にして、まちをつくっていくためのパラダイムということになる。協働は自治経営のパラダイムである。
 むろん、実務者の研修では、こんな理屈ばかり言っても、リアリティがないので、リサイクル条例や阪神淡路大震災の体験から、説明している。
 協働は、自治経営を進めるための概念なので、職員一人ひとりが、市民に分かりやすく語れるたとえ話を持って欲しいと思っている。マイたとえ話である。私は、「9人で野球をやろう」であるが、こういったマイたとえ話を使い、市民に語りかけてほしいのである。独りよがりの難しいことを言っても、市民は共感を持ってくれないし、たとえ話が言えるほどに、自分なりに噛み砕いてほしいからである。
 パートナーシップ論に立つと、協働は全課、全職員の問題となる。人事課の職員採用方式、法務担当の条例の書き方などに、改めるべきことがたくさん出てくる。協働が関係ないという組織、職員はいなくなるのである。よく分かってもらえたと思う。
 この研修は、NOMAの協働研修で一緒にやったKさんからのお誘いである。会議の内容が盛りだくさんで、部長さん以下、事務局は、進行では少しやきもきしただろうが、人生いろいろである。結果オーライだと思う。
 さて、厚木市は、神奈川県の県央の中心都市である。市役所の最寄駅は、小田急線本厚木駅であるが、厚木には、もうひとつ厚木駅というのがある。茅ヶ崎から来る相模線との乗換駅で、こちらは市街地から外れている。ここで降りないというのが、いわば厚木を訪ねるときの合言葉のようになっていた。実際、かつては何もない駅で、ここで降りたらすぐに間違いだったと気づく駅であったが、久しぶりに来たら、その厚木周辺にも、いくつかの施設等ができているのに驚いた。
 この沿線では、最近では、隣の海老名市が随分と、のしてきて、こじゃれた街づくりが進められているが、懐の深さでは厚木のほうが圧倒的である(懐の深さのメルクマールは、飲み屋など)。厚木市は、地方交付税の不交付団体ということであるが、うらやましい。周辺には、田園地帯が広がり、市単体でもバランスが取れている街である。
 厚木市といえば、最近ではB級グルメのシロコロホルモンが有名であるが、やはり厚木といえば、豚肉を味噌で漬けた、とん漬けである。本厚木駅前の波多野商店に寄って、お土産に包んでもらった。それだけではと思い、本厚木駅構内の厚木市のお土産を扱う店を冷かした。厚木といえば相模川のアユであるが、甘露煮はとん漬けとかぶるような気がしたので、アユのお菓子を買った。
 いずれもそう高いものではなく、厚木市に与える経済効果は、わずかであった。
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