松下啓一 自治・政策・まちづくり

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▽マチプロの近況(相模女子大学)

2018-05-15 | ゼミや大学のようすなど

 相模女子大学のマッチングプロジェクト(マチプロ)の近況。

 ほぼ週1回、会合が開かれている。私は、この日は大学に行く。メンバーは、松下ゼミ解散フォーラムをやった準ゼミ生8名に加え、先週の商談会で新規参入者があった。日本文学学科の2年生と今年入学した社マネの1年生である。もっと機会を作ると参加者も増えて来るだろう。

 マチプロがやるテーマが、いくつも出たので、チーム制とすることにした。例えば、焼津ファッションショー(7月)と文化祭焼津おでんのお店(11月)は、チームリーダーは、社マネ3年のしおりん。である。

 一番難しいのが、学生交通費補助要綱の政策提案プロジェクトである。学生のまちづくり参加において、課題の一つが、現地までの交通費である。南区区内でも、相模線の方へ行けば、300円、400円かかり、それの往復✕何度か行けばバカにならないお金がかかる。区民会議で、若者参画をずっと検討してきたが、この問題は、解決できずに残っていた。

 今回は、この制度化を提案しようというプロジェクトである。政策提案というとアイディア出しで終わるが、それは政策提案とは言わない。実現までこぎつけて、政策提案である。それを学生からやってみようというものである。私にとっては、ゼミの演習のようでもある。

 政策立案は、教科書的に言えば、ニーズのまとめからであるが、今回は、出来上がりイメージから考えることにした、学生にとっては、おそらく出来上がりがイメージできないので、まずは目標をイメージすることが大事だと考えたからである。

 それには、他の自治体の学生交通費補助要綱を調べるのが一番である。それをいくつか並べれば、論点もわかる。比較表の作り方も、教えてあげた。ネットの時代なので、学生たちは容易に見つけることができるだろう。

 難しいのは、差別化である。多くの地域活動が、交通費無しでやっている中で、学生の交通費を補助しますという仕組みは、簡単には作れない。これを許したら、他に波及して、高齢者も、女性もとなって、とんでもないことになるという反論が来るからである。私は、交通費は実費なので、出しても問題ないと思っているが、そんな評論家のようなあるべき論を言っても、それだけでは納得させることはできない。

 ポイントは、学生は違うんだという明確な理由、金額も少額で大したことはないという安心感、お金を出す側のコントロールも効いているというけじめ等が、ポイントになるが、このあたりを学生たちが、どのように構築してくるのか楽しみである。同時に、行政が後押しされる条件整備も必要で、その仕組みの一つが、行政だけでなく、自分たち(大学)もお金を出すというマッチングもポイントになるだろう。

 もう一つ、大事なことは、常に、区役所や大学と相談しながら進めることである。みな少しでも良くしようと考えている。その思いや力を寄せ集めることこそが、学生たちが学ぶべきことだからである。お互いが知恵を出しつつ、工夫をしながら進めてほしいと思う。

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