松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆若者が働く機会をつくってみよう(相模大野)

2014-05-08 | 1.研究活動
 相模原市南区の区民会議では、若者をテーマに議論している。

 区民会議第2期のテーマは、若者と地域である。この日も、その施策の方向性を話し合った。
 まずは、①すでに立ち上がった若者プロジェクトである。無作為抽出等で集まった若者が、まちづくりを考え、若者らしい事業をやってみようというものであるが、来年の秋に向けて、議論を積み重ねている。区民会議の公募市民の委員さんが熱心に取り組んでくれているが、任期終了後も引き続きお願いしたいと考えている。
 同時に、②区内には、サガジョのほか、北里、女子美の3大学がある。それぞれの強みを活かした地域との協働プロジェクトを今年度、3大学の学生たちに委託することになった。北里は医療系、女子美は芸術系なので、地域ニーズに合致した協働事業が行われるだろう。

 議論の中で、メンバーのSさんから面白い提案がった。Sさんは、もとは誰でも知っている大企業の社長さんということであるが、現役の時から、地域に関わっている。Sさんから、地元企業と学生をつなげる事業をしてみたらどうかという提案である。

 この議論のそもそもは、若者の自立にさかのぼる。1990年代以降、子どもから大人になる過程は、容易ではなくなった。それは学校を卒業しても、簡単には就職できなくなったことを見てもよく分かる。大人になるということは、①人格形成による自立、②社会にでて働く(職業的自立)、③地域や社会に参加する社会的自立がされるということであるが、近年では、これら自立は、特に困難を抱える人だけでなく、すべての若者共通の問題となった(そこが区民会議が取り組む背景である)。

 南区の区民会議は、③の社会的自立を主たるテーマにしているが、Sさんの提案は、南区区民会議として、②のお手伝いができないかというものである。区内にはたくさんの企業があるが、その企業と学生が知り合う機会をつくり、ひいては就職の機会になればよいというものである。地域の名士たちが揃っていて、顔も人脈も広い区民会議が仲立ちをするということで、行政や大学単体でやっているよりも、ずっと効果的だろう。

 就職ということになれば、若い人たちも参加する動機づけとしても魅力的である。南区区民会議の任期は、7月までなので、これは第3期の課題となるだろう。
 
 このように、区民会議は、おもしろい。委員を引き受けた当初、私が知っている区民会議のイメージから、1期だけ参加して義理を果たそうと考えていたが、今ではすっかり区民会議にはまっている。3期目も話があったら大いに参加しよう。 
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