松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆なぜ自治基本条例をつくるのか(逗子市)

2016-11-12 | 1.研究活動

 逗子市で、自治基本条例の研究会が始まった。

 すでに市民によるワークショップは始まっているので、今回は、学識者による研究会である。逗子市の場合は、両者を並行して動かすことになる。研究会のメンバーは、関東学院の出石稔さん、法政の名和田是彦さん、街づくりが専門の松本昭さんといったメンバーである。今回は、自由な意見交換となった。

 私が、特に感じたのは、逗子市の自治基本条例で目指すのは、「個人が尊重されるまちをつくること」。これが逗子の自治基本条例で書く、権利の基本になるというものである。これが各種の基本的人権や仕組みの出発点になる。

 個人が尊重されるまちをつくるために、基本となることを2点、特に話をした。まず、①このまちでは、特に何が大事なのか、それを見極めること。環境なのか、若者参加なのか、世代間交流なのか、市民の公益性なのか。私の仮説は、逗子市では、市民の公益性の実現、公益的活動の実践が課題で、もしそうだとすれば、これを記述し、「市民の公共・公益活動に参加する権利」のようなものが書かれるのではないかと思っている。

 ②あわせて、今の時代、そしてこれからの時代、何が大事なのかを見極めること。たとえば地方自治でも、反知性主義の動きは根強く、エスタブリッシュメントに対する反発の空気は、根強いものがある。そうしたなかで、行政や議会は、どうやって、信頼を獲得していくのか、あるいは市民サイドは、どのように心すべきなのかが問われてくる。そこから、従来の信託論的な民主的統制とは違う、新たな民主的統制の制度の提案や市民が学ぶ機会となるような仕組みづくりが、出てくるように思う。

 研究会には、逗子の職員の人たちも入っているので、その意見も是非聞きたいと思っている。次回から、私が座長をやることになったので、ここでも自由闊達な議論ができるようにしようと思う。

 

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