区民会議ではうれしいことがあった。
区民会議の役割は、市民からの政策提案機能であるが、もう一つ、大事なのは、区民会議の教育機能である。つまり、区民会議で学んだことを地域にもちかえり、実践する機能である。
いくつかの成果が出ていると思うが、この日は、区民会議で学んだファシリテートの技術を地域で実践したという報告があった。
自治会の組の代表は、輪番というところも多い。よく分からず、いやいや役員になり、会議に参加するが、会議は前年踏襲で、例年通りを繰り返す。新たなな課題が出て、意見を求められても、重苦しく発言しにくい。とにかく早く終わってと願うばかりである。
その結果、自治会活動に良い印象など残るはずはない。ますます避けて、遠い存在になる。そんな現状を前提に、いくか地域活動への参加を呼びかけても、事態は好転するはずもない。
多くの人は、助け合いの装置としての自治会の意義は認めている。そこにでて、勉強になったと思えば出てよかったと思うし、思ったことを気楽に言えれば、時間は無駄ではなかったと思えるし、さらには、自分の意見が取り入れられて、その方向で進めてみましょうということになれば、一気に、愛情が湧いてくる。その後も気になってくる。
南区区民会議では、つねひごろ、自由で参加闊達な議論を心がけているし、この前は牧之原市の加藤さんたちに来てもらって、区民会議のメンバー等を対象に、ファシリテーション講座をやってみた。
この日の報告では、それを実践してみたということである。活発で明るい会議になり、参加者からは、なんで、もっと早くやってくれなかったのかという意見があったとのこと。聞くと、他の町内会でもやっているということである。
やり方は、いろいろあっていいし、強要できるものでもないが、私が大事だと思っていることに共感する人が現れて、それが広がっていくのを見るのは、正直、嬉しいことである。