松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆まちづくり市民集会・発表の仕方(焼津市)

2019-01-13 | 1.研究活動
 焼津市で市民まちづくり集会があった。自治基本条例に基づくもので、市民、議員、行政が一堂に会して、焼津市の自治の未来を話し合う。今回は5回目で、テーマは「人生100年 自分のために、誰かのために 何ができるのか、何をしたいのか」である。

 今年も盛会で、160名以上が参加した。地元の高校生も10名以上、参加した。

 ワールドカフェ・グループ討議方式なので、今回は24グループができた。問題は最後の発表である。発表時間は20分なので、各グループの発表時間は、1分を切る。

 このパートを私が担当するようになったのは、いつのころからだろうか。総合コーディネートをする今井さんの差配で、いつからか私がやるようになった。短時間の発表、コメントには、ちょっとした工夫もあり、覚えているうちに、メモしておこう。

 一般的にグループでの検討結果を自由に発表してもらう方式をとると、茅ヶ崎市の体験では7グループが限度ということである。確かにそれ以上になると冗長になり、聞いているほうも、集中して聞けなくなる。発表する方も、あれもこれもで、論点が絞れなくなる。

 今回は、1回目と2回目の話し合いの後、15分のまとめタイムをとり、ここで発表内容と発表者を決めてもらった。

 最初に、私が話すのは、24組20分なので、一組1分になる。私も少し話を差し込むので、発表は30秒でぎゅっと凝縮して話してほしいということである。ここで大概、「えー」という声になり、そして覚悟ができる。
 
 ただ、心がけだけでは、これを実践しにくいので、今回は、発表事項をA4一枚にまとめることになった。A4にマジックで書くので、書けることは相当絞られる。なかなかよいアイディアだと思う。

 私の方も、グループを回りながら、書いたキーワードを見て、私が話すこと、突っ込みを入れるべきことを事前に整理できる。出たとこ勝負よりは、全体のバランスを考えて、話すべきことを言い忘れることがなくなる。

 今回の議論では、人生100年を健康で生きるには、楽しく、人とかかわるという意見が多かったので、そこから、信頼、連携が社会を効率化するというソーシャルキャピタルの話が、ひとつのポイントにして、グループ発表・コメントの中で、いくつかの側面から、この話を入れ込むことにした。

 高校生が発表すると、自然に拍手が起こる。自然のことであるが、参加者の気持ちの発露なのだろう。高校生も不安をもって参加するが、これで一気に、この会議が好きになるだろう。信頼、連携、ウエルカムが、社会を豊かにする証左だと思う。

 もう一つ重視するのは発表の順番。1グループから発表というのはやらない。うまく言えないが、全体として、メインテーマが繰り返し出てくるような発表順となる。

 その意味で、グループのメンバー構成が重要になる。多様な意見、バランスのいい意見が出ることが大事であるが、それには、グループメンバーが偏ってしまっては、うまくない。とりわけ、ワールドカフェで、2巡目に席替えをやったが、一般的な好きな席へとやると、仲間同士が集まり、その偏りが生まれてくる。今回は、事務局が、1巡目、2巡目と、事前に席を決めていたので、バランスよい配置となった。私自身がとてもやりやすかった。

 この時期であるので、予定しても、当日欠席という人が出てくる。これは仕方がないことであるが、焼津の場合は、当日の飛び入り参加もあって、席が空くということがなかった。フェイスブックを見て参加したという人もいて、SNSは、ほとんど効果がないかと思っていたら、そうでもない場合もあるんだと、改めて勉強になった。

 こんな風に、たかが発表、されど発表である。

 今年も、終了後、実行委員会のメンバーとゆかいな宴席となった。帰りの新横浜で、乗り換え時間1分で、新幹線から横浜線に乗り換えられたのもうれしかった。なん百回と新幹線に乗っている成果だと思う。
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