松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆附属機関条例主義を考える⑥附属機関の範囲

2018-12-31 | 1.研究活動
 要綱設置の附属機関を認めるかどうかは、要するに附属機関の範囲の問題である。

 判例は、附属機関の範囲を広くとらえ、市民による懇話会も、集まって、調査をし、提言を出すので、附属機関に当たるとする。
 これに対して、私は、限定説といえるものである。附属機関は、条例設置型の附属機関と要綱設置の附属機関に大別され、条例設置型は、必要的条例設置附属機関と任意的条例設置附属機関に分かれる。任意的条例設置付属機関は、条例でなくてもよい。

 何が必要的条例設置附属機関にあたるかは、行政委員会の考え方が参考になるだろう。政治的中立性の確保、公平・公正な市政の確保、利害調整の確保、準司法的性格を有するものに加えて、専門性が著しく高いものが含まれる。
 これら会議体から出された提言について、議会が関与すべきではなく、あるいは事実上できないからである。したがって、議会が関与できるのは委員会設置のときで、人選等で関与するために、条例設置とするものである。

 市政運営の大きな影響を与える会議体は、条例設置が好ましい。任意的条例設置附属機関は、条例でも設置できるというものである。附属機関条例で、一覧表に記載されている審議会等の多くは、この任意的条例設置附属機関に当たる。なお、市政運営への影響は、自治体ごとに判断の幅があるだろう。
 総合計画審議会が任意型の例で、この審議会における決定が最終決定ではなく、これを踏まえて行政が判断するが、その意味では、条例設置でなくてもよいが、ことの重要性から、条例設置のほうが好ましいといえる。

 市民による懇話会は、塩野教授の「情報・政策立案への助言委託先とみるべきもの」で、要するに、政策決定過程の一部なので、むしろ要綱設置のほうが好ましいと言える(議会が関与しないほうが好ましい)。ここから出た提言を踏まえて、行政が考え方をつくるが、これに対して、議会は、批判し、対案を出す中で、政策競争が進んでいく。設置の段階で、議会の関与(条例)とする意味はほとんどない。
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