松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆審議会の作法⑯提案する委員(三浦半島)

2019-01-10 | 審議会の作法
 私が座長の審議会は、提案する審議会になる。

 悪い審議会(というか私の嫌いな)の例は、質問ばかりする審議会である。無論、これはどうなんですかと聞いて、そこをベースに内容に入っていくのならば、質問も意味があるが、質問だけで終わってしまう質問である。現状は確認できたが、少しも前に進んでいない(現状確認が全く意味がないわけではないが)。

 白岡市の行政評価委員会は、その意味では、ちょっと面白い委員会になっている。

 1.質問は、事前に出す。それを一覧表にして、担当課に回答してもらう。例えば、費用軽減のために、指定管理制度は検討しましたかと言う質問を出して、それに対して、担当課は、検討した経緯、その評価を回答する。これが会議の始まる前に、行われる。質問と回答に、それぞれ時間がかかるので、会議の1ヶ月前から作業をすることになる。

 2.本番の会議には、これらを踏まえて、自分の意見を出していく。これも前々日くらいまでに、文書で出すので、会議当日は、それを踏まえて、補足する意見、あるいは他のメンバーの意見を踏まえて、自分の意見を表明するという段取りになる。

 3.つまり、事前にいくつもの準備をするので、委員になった人は大変である。資料を読み、不明点を書き出し、担当課の回答を踏まえて、自分の意見を出す。それで、ようやく会議に出席できる。

 4.こういう会議では、どんな雰囲気になるか。委員間で、いい意味での競争になる。これは、どういう意味ですかなどと、とぼけたことは言えない。それぞれの委員さんは、それぞれのバックボーンがある。その知識や知見を出し惜しみせず、精一杯出さないと、格好悪いことになる。こうした一生懸命さは、会議をやっていても、気持ちが良い。

 5.改めて思うのは、人はそれぞれ、その人でなければない力を持っているということである。それをどのように引き出すのか、座長の踏ん張りどころである。一億人がそれを出したら、日本も再度、すごい国になる。筋肉は30%しか使っていないそうであるが、国民が50%の力を出せば、それだけでもすごい。ここは国のリーダーたちの踏ん張りどころである。

 6.この日本再生の出発点が憲法13条である。国民は個人として尊重される。つまり、一人ひとりが、その持ち味を発揮するという規定である。それで日本ではたくさんの発見や発明が行われ、たくさんのノーベル賞をとった。ところが、この規定が、人々の権利主張を助長するといって、自民党は、「人として尊重される」という案をつくった。きっと、大学できちんと勉強しなかった人が、この規定を作ったのではないのかと思う。私も麻雀ばかりやっていたので偉そうなことは言えないが、このくらいは勉強した。
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