
埼玉県鎌ケ谷市の政策研修である。
この研修は主任者になった人を対象に行うもので、それゆえ職種はさまざまである。今回は、保健師さん、保育士さんが半数近くを占めているのだろうか。それゆえ、一般行政職員とは違って、政策マインドのようなものを中心に研修を行っている。
今回初めての試みとして、あるべき宣誓書を考えてもらった。宣誓条例は、どこのまちも昭和26年に遡り、地方公務員法にルーツがあるが、今の時代、その宣誓書では十分ではないからである。ただ、最初から、あるべき姿を示したグループもあり、感心した。この職員としての心構えが、政策形成の出発点になってくる。
以前書いたことがあるが、私は鎌ケ谷市には、足を向けて寝ることができない。夫婦離れて暮らす時間が増えて、これではいけないと、思い切って前の大学を辞めて、無職、無収入になったとき、最初に研修をやったのが鎌ケ谷市だからである。その時の担当の人は、意識していないかと思うが、私は、フリーでも何とか暮らししていけると、道すじがみえて安堵したことを覚えている。
それまでずっと組織にいたが、50歳半ばで、はじめてフリーになった(フリーというと格好いいが、無職ということ)1年間は、実に、いい体験をした。フリーになって、まずやったのが、ちょっといかれない場所への海外旅行で、1年間で2回ほど出かけた(連れ合いとは3回は行こうと約束していた)。
二―ジーランドの南島をバスで旅したときは、バスの運転手さんから、Mat・Susi(ニュージーランドは寿司ブームだった。彼らはマツシタとはうまく発音できない。そこでマット・スシと思いついたらしい)と名乗っていたという話は、『自治の旅』(萌書房)にすでに書いた。
まったくの個人の感想であるが、鎌ケ谷市はそんな思い出のところである。
鎌ケ谷市へは、三浦半島からは、京急で横浜に出て、横須賀線で船橋、そこで東武に乗り換えて鎌ヶ谷である。2時間かかるが、そんな理由で、元気に出かけている。