松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★政策法務研修基礎編(相模原市)

2014-11-05 | 2.講演会・研修会

 相模原市総務局主催の政策法務研修である。

 この研修は、これまでは総務局中心であったが、今回は、他局にも範囲を広げて募集したので、30人くらいの参加者となった。この研修は、優秀な人が多いので、ややレベルを上げて、テーマを設定することにした。

 今回は、条例と憲法をテーマに、1000円カット床屋(いわゆるQBハウス)の規制条例を取り上げた。
 QBハウスにお客を奪われた床屋さんの組合が、QBハウスのやり方(洗髪場を持たず、切った髪を吸引装置で吸う)を取り上げて、それではだめだ、洗髪場を設けないければいけないという陳情(理容師法施行条例の改正)を出している。そして、多くの自治体で、議員提案でこの条例が制定されている。

 これは営業の自由の規制という憲法問題に当たり、憲法の基本的人権の制約では、規制目的の必要性、手段の合理性(最低限度性)が必要になるが、それを満たすかが論点である。

 違憲論、合憲論の両方から議論するが、違憲の理由は山ほど出るが、合憲論は、全体に説明が難しい。それでも全国で、続々と議員立法で制定されていることを考えると、議員立法とは何なのかを考えざるを得ない。議事録を読むと、憲法論は議論されておらず、他でもできているから、遅れてはならじといった感じだからである。

 この研修では、若手職員が多いので、自治体職員マインドのようなものを伝えようと考えているが、1日間と時間が短いので、やや中途半端になったのは、今回の反省点である。

 昼休み、旧知のTさんが訪ねてくれた。彼が議会事務局の時、大学の私のゼミに来てもらって、一緒に勉強した仲である。Tさんには、ゼミ生の卒論も見てもらった。ゼミ合宿にも来てもらった。試行錯誤をしていた初期の松下ゼミを思い出した。

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