松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆政府の信頼度(三浦半島)

2013-04-05 | 1.研究活動
 政府に対する信頼度は、調査によると日本の場合、37位中36位という。本当だろうか。
 地方自治のかたちは、国のかたちに大きく影響される。同時に、その国そのものが、信頼されているかどうかも大きな要素となる。国が信頼されなければ、政府のほうはあきらめて、民の力を大いに伸ばという選択肢もでてくる。またロバートパットナムのいうように、信頼は重要な社会資本でもある。信頼は、いろいろな政策の基礎であり、そこが崩れていたら、政策は効果が乏しいからである。そんな問題意識から、この問題を調べ始めた。

 ネット情報であるが、ギャラップの調査によると、日本は、いずれもOECD諸国と一部OECD諸国以外の国を含む37カ国の中で、政府の信頼度は36位とのことである。アジアでは、インドネシアやインドが圧倒的に上位にいる。 
 別の調査(2012 Edelman Trust BarometerはEdelman社が実施した25カ国の政府等の信頼性の調査)では、日本は、25か国中24位ということである。ここでは中国がダントツ1位になっている。
 
 日本国民の政府に対する信頼度は、きわめて高いものであるというのが、私の実感であるが、この結果は、それとはずいぶんと違う。二男と一緒に食事をつくりながら、この話になった。
 
 二男の見解は、きわめて明快。それは信頼の基準が違うということ。法の手続きによらず政府によって殺されることはないというレベルの「信頼」と、日本のように、もっとハイレベルの「信頼」を比べても、比較にならないというもの。なるほど。
 二男は、これまでの仕事を辞めて、この4月から福祉の専門学校に通うことになったが、最近は、教わることが多い。親としては、教えられるようになったというのは、何か嬉しいという感じ(閑話休題)。

 地方自治は、近代立憲主義の影響を受けて、役所は怪しい、何か悪いことをするという単線理論で組みたてられている。それも大事な視点であるが、地方自治の場合、地域の協働主体である役所は信頼がおけるというところから出発することも可能で、それを伸ばして行ったら、ずいぶんと違った景色が見えてくるのではないか。この辺りの理論は、うまく説明することは難しいが、「悪いものは悪い、いいことはいいね」というきわめて普通のことを言えるようにしようと言いたいのである。

 子どもたちも、そして犬のマロンも、親である私たちを信頼してくれているが、マロンは、私のそばを、そっと離れて、寝床に帰っていった。私の風邪は、明日には治るだろう。


 
 
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