先日、60歳代の方のお宅に招かれた。
Aさん(女性)は、先月海外旅行へ出かけたそうで、
そこでのお話をしたかったのだろう。別の話題に
水を向けてもいつの間にかあちらでの話になり、長居となった。
「では、そろそろ・・・」と腰を上げると、
ありがたいことに、食材となるものをあちこちから出して
袋に入れてくださった。
しかし、私がへそ曲がりだからか、次々とあれもこれもいわれるうちに、
ありがたいを通り越して苦痛になってきてしまった。
腰を上げてからどれくらい経っただろうか。
"早く帰りたいよぉ"、そんな心細い気持ちにまでなってきた。
「もう、ほんとにこれで十分ですので」
そういっても、テンションが上がるばかり。
いつもこうなのである。この方は。
そのうち、
「これから満員電車に乗るんですよぉー」
といってしまったが、
「ガラガラ(キャリア)、持ってく?」
と、意に介さない。
ガラガラはお断りしたが、両手の大荷物は
非常に重かった。
途中、電話をしようとしたら電池切れだった(涙)。
仕方なく近くのおしゃれなショッピングセンターに
公衆電話を探しに入ったが、大荷物に突き刺さる視線が痛かった。
紙袋の柄がまたインパクト強くて(涙)。
受け取ってほしい気持ちや物の量と
いただいて嬉しい気持ち・持ち帰ることのできる量との
バランスが偏ると、苦しいものだ。