長内敏之のブログ

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消費税について

2016-05-16 18:02:35 | 映画

消費税が輸出補助税の側面が強いことはだいぶ理解されてきていると思います。

消費税が正社員を減らして、個人請負を増やしていることはあまり理解されていません。

最近わかりやすい説明を目にしたのでご紹介します。

 これは、「生き残る会社の決算書」の中の一部です。

29、固定費の削減が経営の極意

略・・黒字企業の特徴は、意外にも粗利益率ではないのです。・・・略・・・。

つまり、黒字企業では、固定費をコントロールすること、その多くを占めるのは人件費です。儲からないときは、人件費を抑えなければなりませんが、売り上げを増すのも賃金体系しだいなのです。・・略・・

他方では、固定費のコントロールは、社会保険料や消費税の削減という背景から、アウトソーシングの採用により達成されてきました。たとえば年収400万円の社員が独立したとしますと、約13%の社会保険料、52万円程度が削減されますし、消費税も19万円程度、合計で71万円も削減されます。会社内部に社員を雇用する場合と、会社外部の就労、つまりアウトソーシングでは、賞与・退職金の有無という大きな違いがありますが、加えて社会保険料・消費税というコストの違いがあるのです。」

 

もう少しわかりやすくするために次の解説があります。これはある会計事務所のホームページからです。

 

今日は人件費と消費税についてです。人件費には消費税がかかりませんので、支払う消費税として控除することができません。しかし、人件費を○○へ切り替えることができれば支払う消費税から控除することができるのです。先ほどから書いてある○○とは外注費のことです。外注費には消費税がかかります。決算申告で計算する消費税の計算式は

 預かった消費税 - 支払った消費税 =  納める消費税

となります。

 従業員を外注への切り替えた場合、その従業員はこれまでの年末調整で所得税の計算が終わっていましたが、外注になるとその従業員は確定申告しなければなりません。また、給与として支払っていた金額と外注費として金額が同じであっても、従業員の手取りが変動することがあります。

これは所得税の計算区分が給与所得から事業所所得へ変わるためです。給与所得であればもらった給与から一定額を差し引いた額(給与所得控除といいます)に対して税率をかけて所得税を計算します。

給与所得控除は計算式が決まっていますので誰が計算しても同じにあります。

たとえば年収が500万円であれば、給与所得控除は154万円となりますので、

500万円―154万円=346万円が税金の対象となります。

一方、事業所得であればもらった外注費から諸経費をひいて税率をかけて所得税を計算することになります。先ほどと同じ500万円の外注費をもらった場合、交通費や材料代、家賃などの必要経費が154万円より少なければ手取りが減る可能性があるということです。

消費税は正社員を廃止するための税金のシステムです。不安定雇用を急激に増やす悪税です。