おしらべ日記

能管 小鼓 弓道 クラシックギター フレブル粂 そして彦
歳をとるのも悪くないと思える人生作り

今昔物語

2008年01月16日 | 
※百鬼夜行絵巻(大徳寺真珠庵蔵)




週間・日本の古典を見る
《今昔物語集》

古本屋で百円二冊買った、前から読んで見たかった今昔物語と中の絵が面白く美しかったから。

一冊に七話ほどしかないのだけど、どれも面白い。
大人の童話とでもいいましょうか、表現力に乏しい私にはうまく言えないけど、奇妙な話や可笑しい話、色っぽい話に気味の悪い怪談話など今も昔も人の想像力は素晴らしいです。


中の一話「開けてはならぬ小箱の話し」は獏さんの陰陽師にも使われてたね、確か。

長宿直の期間を終わらせ遠助は暇をもらい美濃への帰途についた。
その道中、勢多の橋にさしかかると女が裾を取って立っている。
遠助が怪しげな女だなと思いながら通り過ぎようとすると…


と、お話は始まる。
不気味な女から、方縣の郡の唐の段の橋にいる女房に渡してくれと預かった箱、決して開けてはならぬと言われた箱。
忘れて家に持ち帰ってしまった遠助だが、嫉妬深い妻が見つけ女への土産かと思い込み遠助が出掛けた留守にこっそり開けて見たのであった。

箱の中には…

とんでもない物が入ってます(ほんと、すんごいモノ・笑)←ちうか笑えない。

開けて見てしまったものの遠助は言われた場所まで箱を渡しに行くと本当に女房現れた。

「この箱を開けてみましたね」

「悪いことをなされましたね」

不機嫌な女房に箱を渡し、ほうほうのていで家に帰りついた遠助は気分を悪くしてまもなく死んでしまうのでした。

勢多の橋のたもとにいた女も、おぞましいモノが入った箱を受け取った女房も結局正体が解らぬまま…

「嫉妬は女にはつきものの性質だとは言ってもこの話しを聞いた人々はみな、この妻を憎んだということである。」

教訓めいた言葉で終わってしまう。

ぼんやりとした気味悪さが、淡々と語り進められ益々想像力かきたてられ余計に怖いのです。



もっと読みたくなったので今度本屋で買って来ようと思う。

が…
まだ読んでない手付かずの本がいっぱい(苦笑)
最近は本読み出すと何故か眠たくなっちゃって。
集中力も年々衰えてくるのね。

読書で夜明かしなんてもう昔の事、今は大切な本は寝る前には読まない事にしています(苦笑)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 君は誰だい? | トップ | 次の記事へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事