☆★☆☆ 東京中小企業家同友会大田支部拡大幹事会 2008.3.1~2 にて ☆☆★☆
以下は、
東京中小企業家同友会大田支部拡大(一泊)幹事会(2008.3.1~2)における
産学=高専交流委員会の活動報告と来年度の課題です。
高専交流委員会 本年度の活動報告と来年度の課題
《本年度の活動報告》
発展的拡大の糸口を創った年
--これまでの活動を継承し、新しい糸口を創った平成19年度
1.「インタ-ンシップ会社説明会」の定着と、学生受入人数の拡大。
2年目となった取り組みですが、定着に向かい、
17社で34名の学生を受け入れました。 (昨年は12社21名)
2.新しい段階に入りつつある 中小企業家経営塾 と 「学生海外派遣基金」創設 など
中小企業家経営塾は、
大田支部 他支部 会外の経営者5名を講師に、例年通り 内容の濃いものになりました。
かねてより提案のあった「受講生海外派遣基金」の創設について合意が形成され、
成績優秀者に海外学習の機会を与える新しい試みが始まりました。
大田支部 (10万円)、企業16社 (32万円)、高専同窓会 計72万円 の賛助金により、
財団法人 鮫洲会 に、この基金が設置されました。
本年度以降の学生を対象とし、最初の実施は本年の夏休みとなります。
学習効果の高いプログラムをつくりたく考えています。
高専交流関係者や経営塾の講師より学生への推薦図書のご紹介、図書の寄贈をいただき、
高専の図書館に「中小企業家経営塾のコ-ナ-」を立ち上げることになりました。
3.「OTAふれあいフェスタ」「進路選択をひかえた学生との懇談会」 など
「OTAふれあいフェスタ」は、
例年と同様に高専の学生が参加。本年より学校と共同主催となりました。
先月開催した「進路選択をひかえた学生との懇談会」には、
機械工学科の学生30名余りと企業関係者10名などが参加。
企業よりは、
経営者だけではなく、人事担当者、若手社員が参加し
社会人としての人生選択や自立した生き方について、
幾重もの観点からメッセ-ジを発信するものになり
後段の小グル-プでの懇談は、相互のやり取りが加熱しました。
初めての試みでしたが、
学生の皆さんに、
常に、地域社会の目線を意識できる環境で学習し、
人生選択の準備をしていただくことが大切です。
青年達の考えや行動に映しだされる大人達の社会のあり方に、
私たち自身の反省の機会も与えられます。
「インタ-ンシップ会社説明会」などと連動させ、
この試みを継続、定式化することを考えています。
大田支部総会や16研への高専の先生方の参加、
2年目となった高専による「若手技術者のための技術向上支援講座」や
高専「東京工学フォ-ラム」などへの協力、
活発な意見交換の場となった忘年会等、
多くの相互交流と意思疎通の機会を持つことができました。
交流委員会には、新入会員の高瀬氏、天野氏、
産学・企業関連で独自の活動を進める熊倉氏にもご参加いただき、
企業間相互の連携の芽も生まれるなど、少しずつ活動の輪が広がりつつあります。
忘年会では、
相互交流の理念を、地域社会と学生の教育を基軸に、改めて、明確にしていくなど、
重要な問題提起が行なわれています。
《来年度の課題》
節目の年
--交流・連携の内実の発展と活動の面的拡大が問われる平成20年度
1.「学校改革」が進む都立高専
…… 独立行政法人化と民間人校長の着任、学内環境の不安定化
2年前に航空高専を統合し、カリキュラムを一新した高専ですが、
来年度は組織改革が行なわれます。
公立大学法人首都大学東京傘下への統合され、
公募による民間人校長が着任されまいが
教員身分の変更による学内環境の不安定化も進んでいます。
「地域における共有の財産」と自らを位置づける都立高専です。
節目の時期にこそ、
組織いじりではなく、
学校経営の中長期的あり方を
多くの関係者の責任ある議論により明確化していくことが必要でしょう。
2.交流・連携の内実の発展と活動の面的拡大が問われる「節目の年」へ
第一に、
従来にない新しい試みとなっている中小企業家経営塾の「学生海外派遣」ですが、
より学習効果の高いプログラムを策定し、
経済のグロ-バル化に照応した教育改革の起点の一つとしていくことができればと考えています。
インタ-ンシップ会社説明会と「学生懇談会」を結びつけ、
地域の企業と地域の教育機関で学ぶ学生達を結びつける一連のプログラムを用意していくことも、
私たちの検討課題になるでしょう。
交流・連携を発展させていく上で考えなければならないのは、
私たちが内実の高いものを求めながらも、
相互の関係が、まだ、点と点の関係、個々のアクション単位のものになっていることでしょう。
長時間の準備をして内容の濃い授業を行なっていただく経営塾講師の皆様の努力などを考えても、
企業側のアクションに対する波及効果が、まだ、まだ、少ないように思います。
交流・連携の関係を、
学校全体、より多くの先生方や学生の皆様を巻き込んだものへと拡大し、
私たちの活動の「効率」が高まる環境をつくり、
より、発展的な反応を生みだすものにしていくことが必要です。
都立高専では、新年度より公募による民間人校長・荒金善裕氏が着任されますが、
この点では、新校長や学校側担当者と議論を深め、
イニシアティブ、リ-ダ-シップを取っていただくことが大切でしょう。
地域社会と高専の関係を、
学校経営の基本方針の中に全体として位置づけていただき、
相互発展性のある面的関係を生みだしていくことができれば …… と考えております。
この中で、
本年度は実現できなかった「今後の相互交流のあり方を考える座談会」にも、
取り組んでいくことになるでしょう。
本年同様、交流委員会の活動メンバ-を拡充していき、
委員会の意思疎通を深めることも大切です。
支部予算についての要望
…… 本年度と同規模(同額)の予算措置をお願い申し上げます。
中小企業家経営塾「学生海外派遣」を軌道に乗せ、継続的に発展させていくことが、
交流委員会の活動発展のキ-ポイントになっていくと考えておりますので、
本年度と同規模の予算措置を、是非、お願い申し上げます。
この予算の範囲内で、
「インタ-ンシップ会社説明会」と
経産省の補助事業よりの自立が始まる「若手技術者のための技術向上支援講座」の案内を、
東京同友会(他支部)の製造業(情報関連企業)に送付させていただきたくお願い申し上げます。
本年度の産学=高専交流委員会の活動の詳細は、「高専交流委員会ブログ」をご参照下さい。
来年度の活動方針については、
支部総会までに委員会を開催し、改めて、議論していきたく考えております。