都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

日本設計工学会講習会 / 理研シンポジウム / 藤本隆宏氏 特別講演会 / 青年部で 高瀬拓士 氏が報告

2012年01月31日 | Weblog

   ☆★☆☆ 都立高専交流委員会 よりのご案内 2012. 1.31 ☆☆★☆
   
 
1.2月22日(水) 日本設計工学会/東京都立産業技術センタ-共催
  講習会『心惹かれる工学設計の基礎講習/造形デザインを工学設計に取り込む極意』
 
2.2月24日(金) 理研シンポジウム『トライボコ-ティングの現状と課題』
  トライボコ-ティング技術の海外動向/ナノ材料の応用/プラズマ反応技術
 
3.2月2日(木) 直近! 藤本隆宏氏(東大ものづくり経営センタ-長)特別講演会
  『現場力の強化による生産性向上/今後の都市型工業の可能性を見据えて』
  (品川区/新製品・新技術クラスタ-フェア)
 
4.2月20日(月)  東京中小企業家同友会 青年部 2月例会
  『リスクある仕事にこそ価値がある!リスクある人生こそ面白い!
   ~~非常識経営が生んだ「不況に負けない会社」とは?~~』
 
 
 
 平素よりお世話になります、
 
 私共の産学連携に、ご協力をいただいている
 都立産業技術高等専門学校 教授 朝比奈奎一 氏 が講演をされる「講習会」
 理化学研究所 大森素形材工学研究室 が主催し、
 金属関係の多くの学会が協賛するシンポジウム などをご案内させていただきます。
 
 ご興味のお有りの方に、ご参加いただけば幸いです。
 
 
 
     
2月22日(水)13時~ 東京都立産業技術センタ- 新本部 にて
 
  
より質感の高いものづくりを求めて、設計工学と造形デザインを融合
    
     
日 本 設 計 工 学 会 講 習 会
 
  心惹かれる工学設計の基礎講習 / 造形デザインを工学設計に取り込む極意 
 
■ 日 時  平成24年2月22日(水) 13:00~17:30 + 交流会
■ 会 場  東京都立産業技術研究センター 本部 (03-5530-2308)
       http://www.iri-tokyo.jp/info/kyoten/rosen-map.html
■ 主 催  日本設計工学会/東京都立産業技術研究センター
■ 参加費 無料 / 交流会(懇親会) 17時30分~19時  会費1,000円
■ お問い合わせ、参加お申し込み  下記よりお願い申し上げます。
       http://www.iri-tokyo.jp/kouryu/gakukyo/120222sekkei.html
         http://www.iri-tokyo.jp/kouryu/gakukyo/documents/120222sekkei.pdf
 
 
 ものづくりの高いレベル、品質、機能 ……
 これに相応しい、質感の高い 造形デザイン を!!
 
 3次元CADにより作成される電子デ-タを介し
 工学設計と造形デザインを融合し、
 性能、品質の良さがにじみ出る質感の高い製品のデザインを実現!
 
 実例を挙げながら実践的な設計手法について解説し
 工学設計と造形デザインを融合する設計技術者をどう育成するのか?
 そのために、3次元CADをどうツ-ルとして活用するのか?
 実践的に、理解を深めていきます。
 
 お台場に新設された ものづくりイノベ-ションの総合支援施設
 東京都立産業技術研究センター 新本部 の 所内見学会 が
 講習会のプログラムに、組み込まれております。
  http://www.iri-tokyo.jp/info/kyoten/shinhonbu.html

 (技術系企業の方には、是非、一見、ご活用いただきたく思います。)
 
  
■ プログラム 
 
 13:00~13:15 開会挨拶及び東京都立産業技術研究センター紹介
         東京都立産業技術研究センター 理事長 片岡 正俊
 
 13:15~14:00 デザインと設計の融合  実践例 ~~ 新幹線車両開発 ~~
         産業技術大学院大学 教授 福田 哲夫
 
 14:00~14:45 3次元CADデータを活用した設計支援
         PTCジャパン株式会社 デスクトップ事業部ディレクター  藤井 宏樹
 
 15:00~15:45 デザインと設計の融合教育について
         東京都立産業技術高等専門学校 教授 朝比奈 奎一
 
 15:45~16:30 東京都立産業技術研究センター システムデザインセクター紹介
         東京都立産業技術研究センター システムデザインセクター長 坂下 和弘
 
 16:40~17:30 施設見学会 / 技術相談会(事前にお申込み下さい)
 
 17:30~19:00 交流会(懇親会) 会費 千円 
                    
 
 
 
          
2月24日(金) 理化学研究所(和光)にて
 
     
第14回 トライボコ-ティングの現状と課題
 
 トライボコ-ティング技術の海外動向/ナノ材料の応用/プラズマ反応技術
 
■ 日 時  平成24年2月24日(金) 9:50~17:30 (交流会 17:30~19: 30) 
■ 会 場  理化学研究所 和光研究所 鈴木梅太郎記念ホール
       http://www.riken.jp/r-world/riken/campus/wako/index.html

■ 主 催  理化学研究所 大森素形材工学研究室
      トライボコーティング技術研究会
■ 後 援  東京都立産業技術研究センター、未来生産システム学協会(NPS)
■ 協 賛  日本トライボロジー学会、表面技術協会、日本熱処理技術協会、
      日本金属学会、日本表面科学会、日本材料試験協会、日本機械学会、
      日本塑性加工学会、精密工学会、日本鉄鋼協会、応用物理学会、
      日本真空協会、型技術協会、AMPIドライコーティング研究会、
      砥粒加工学会
■ 定 員  200名(定員になり次第、締め切りとなります。)
■ 参加費 シンポジウム(テキスト代) 6千円 / 交流会 3千円
 
■ お問い合わせ、参加お申し込み 直接、主催者にお願い申し上げます。
      理化学研究所 大森素形材工学研究室 内
       トライボコーティング技術研究会 シンポジウム事務局
        金 允智 宛  TEL 03-3963-1611 / FAX 03-3579-5940
             E-mail  tribo@tribocoati.st
         URL   http://www.tribocoati.st/
 
 
■ プログラムなど  下記をご参照ください。
      http://www.riken.jp/r-world/research/symposium/120224.html
        http://www.tribocoati.st

 
      
 機械加工、機械製品に深く結びつくトライボロジ-(摩擦/磨耗/潤滑)
 金属の表面改質やコ-ティングによる
 耐役摩耗性、耐蝕性、離型性、生体適合性などの高機能形成、
 また、トライボロジ-とファブリケ-ション(ものづくり)の融合による
 新技術開発の最前線、最新情報を知るとともに
 様々な分野の技術系企業、技術者が交流し、新しい価値を生みだす場となります。
   
  
 
      
 
2月2日(木) 午後4時~5時30分
 
 
藤本隆宏氏(東大ものづくり経営センタ-長)特別講演会
 
現場力の強化による生産性向上/今後の都市型工業の可能性を見据えて
 
■ 日 時  平成24年2月2日(木) 午後4時~5時30分
■ 会 場  日精ホール (大崎ニューシティ3号館)
       http://www.kentei.ne.jp/kaikei/map.html
■ 主 催  品川区 / 東京商工会議所品川支部 / 品川ビジネスクラブ
■ 後 援  経済産業局
■ 参加費 無料
 
■ お問い合わせ、参加お申し込み(申込書は、下記アドレス2行目の後段です。)
      下記より、直接、主催者にお願い申し上げます。
   http://www.mics.city.shinagawa.tokyo.jp/information/H24_cluster.fair_summary.pdf   
    http://www.mics.city.shinagawa.tokyo.jp/information/H24_cluster.fair_schedule.pdf
 
 
  
 2月2日(木)の
 「品川区/新製品・新技術クラスタ-フェア」では
 
 東京大学大学院経済研究科教授/ものづくり経営研究センタ-長の
 藤本隆宏 氏が、講演をされます。
 
 東日本大震災後も、
 サプライチェ-ンの回復プロセスにも見られる
 強い現場(統合能力を発揮する現場)と 茫然自失の本部/経営者 という
 わが国の(特異な)現実を踏まえ、
 
 何を守り、何を変革し、
 どのような道筋を通って改革を進めていかなくてはならないか? について
 繰り返し、議論を喚起してきたのが 藤本 氏です。
 
 良い機会ですので、
 多くの皆様にご参加いただきたく、ご案内させていただきます。 
 
 
 
        
2月20日(月)東京中小企業家同友会 青年部 2月例会 
    
   
リスクある仕事にこそ価値がある!リスクある人生こそ面白い!
 
  非常識経営が生んだ「不況に負けない会社」とは?
 
 
報告者 株式会社日本コンピュータ開発 高瀬 拓士 氏
 
■ 日 時  2012年2月20日(月)18:30~21:00
■ 会 場  文京シビックセンター 4階ホール
       http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html
■ 参加費 2000円 (懇親会別途) 
 
■ お問い合わせ、参加お申し込みは、下記より 
       http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/flack/8351.pdf
 
 
 
 東京中小企業家同友会の青年部では
 都立高専交流委員会の 高瀬拓士 氏が、報告をされます。
 
 (東京中小企業家同友会では、会外の方のご参加を歓迎しております。
  ご遠慮なく、参加お申し込みをいただけば幸いです。)
 
 「生き残る経営より、いつ倒産しても良い経営を!」
 「儲かる仕事より、儲からないが社会に役立つ仕事を!」…… という
 高瀬拓士 氏
  http://www.nck-tky.co.jp
 (上記の 基本姿勢と経営理念 → コラム-異見と意見 → コラム一覧 へお進みください。)
 
 今回のオリンパスの問題について、高瀬氏が、どのようにお考えか?
 (この会社のすべてが腐っている訳ではない、
  オリンパスの軟性内視鏡の世界シェアは70%
  医療機器分野の売上高 3000億円超、営業利益 600億円超)
 
 是非、お聞きしてみたいと考えております。
 


1月20日 都立高専 中小企業家経営塾 …… ソフトウェアのテストで、価値を創造する バルテス の ご案内

2012年01月18日 | Weblog
 ☆★☆☆ 都立高専交流委員会 よりのご案内 2012. 1.18 ☆☆★☆
 
 
 平素よりお世話になります。
 
 直近ではございますが、
 私どもが、学校と共同で実施している授業
 都立高専 中小企業家経営塾 第5講 を ご案内させていただきます。
 
 今回の講師は、継続的にご協力をいただいております
 東京同友会 IT部会 に、ご推薦いただきました。
 今後とも、皆様のご高配を賜りますようお願い申し上げます。
 
 
 
       都立高専 中小企業家経営塾 平成23年度 第5講
 
         成功のために必要なこと
  
   ~~社会での成功法則 IT業界の歴史  テスト業界の将来~~
 
       講師:バルテス 株式会社 代表取締役 田中 真史 氏
 
■ 日 時  1月20日(金)am 10:25 (講義開始) ~ 12:00
■ 会 場  都立産業技術高等専門学校 西棟6階 PBL多目的教室 参加費無料
      京浜急行鮫洲駅9分(品川区東大井1-10-40 TEL 03-3471-6331)
      http://www.metro-cit.ac.jp/information/map_shinagawa.html

■ 懇談会 講義終了後、講師を囲み、昼食懇談会 (1時間程度)
      お弁当(千円程度)を用意いたします。参加される方はご連絡ください。
 
■ お申込 直近になりますので、参加お申込は下記へご連絡ください。
      03-5746-3041  gc-t@ac.auone-net.jp

      (グローバル・コミッション 田中)
      昼食懇談会のご参加の有無を、明示いただきますようお願い申し上げます。
 
 
 
        Japan Quality を世界へ! 
       
    ソフトウェアのテストで、価値を創造するバルテス
 
 
 成功の導きは「99%の運と1%の努力」??
 打合せでの講師 田中真史 氏の言葉です。 その意味するものは?? 
 講義にご参加の上、お聞きいただけば幸いです。
 
 バルテス㈱の創業は 2004年。
 その時、 ソフトウェアのテストを受託する会社は、
 先駆者の1社を除いて無かったそうです。
 
 大阪で起業、オフィス、テストセンタ-を、東京、横浜、名古屋に設置、
 ベンチャ-キャピタルなどの投資により、短期間に事業を拡大、
 多くのトップ企業と取引し、
 2名で始めた会社が、従業員200名あまりの規模に発展いたしました。
 
 15年にわたって、ソフトウェア開発の会社を経営した
 田中氏の転進と挑戦、
 その軌跡と課題をお話いただきます。
 
 ご参加可能な方は、
 講義終了後の昼食懇談(弁当代千円程度)の参加の有無を含めて、
 ご連絡ください。
 
 「中小企業家経営塾」の授業が、
 本年から《講義→グル-プ討論》に変わりました。
 
 グル-プ討論には、企業経営者の皆様にもご参加いただき、
 学生のコミュニケ-ション能力を高める一助をしていただきたく
 お願い申し上げます。
 
 
■ バルテス 株式会社
  http://www.valtes.co.jp/

  ソフトウェアテスト ( バルテス テスト技術開発部の著作です。)    
  http://gihyo.jp/book/2009/978-4-7741-3745-2

 
■ バルテス 株式会社 経営理念
  http://www.valtes.co.jp/company/message.html
  http://www.valtes.co.jp/company/rinen.html

 
■ バルテス 株式会社 沿革
  http://www.valtes.co.jp/company/enkaku.html

 

理研シンポジウム 「ものづくり技能継承の現状と展望」 / 大崎ビジネス図書館 魚森昌彦 氏 講演のご案内

2012年01月09日 | Weblog
  ☆★☆☆ 都立高専交流委員会 よりのご案内 2012. 1.10 ☆☆★☆
   
 
1.1月24日 理化学研究所 シンポジウム / ものづくり技能継承の現状と展望
 
2.1月11日 大崎ビジネス支援図書館1月講座  
  21世紀の科学技術への展望と期待 ~~ 10年前、100年前の予測を振り返って
    講師 : (独) 理化学研究所 監事 魚森 昌彦 氏
 
 
 
 平素よりお世話になります、
 
 インタ-ンシップの受け入れ、シンポジュウム等、
 いくつもの面で、私たちの産学連携事業にご協力をいただいている
 理化学研究所 大森素形材工学研究室 が 下記、シンポジウムを開催いたします。
 
 本年が4回目のフォ-ラムですが、
 昨年も、ものづくりの現場とこれからの課題を結びつける
 大変、充実した内容でした。
 
 本年も、大変、多彩なプログラムが組まれております。
 
 また、直近ではございますが、11月11日(水)
 この大森素形材工学研究室を訪問させていただ際
 大変、お世話になりました 魚住 昌彦 氏が、
 大崎ビジネス支援図書館で講演をされます。
 
 ご興味をお持ちの方に、是非、ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。
 
 
 
 理研シンポジウム ~~ ものづくり技能継承の現状と展望 ~~
 
          第4回 技 能 継 承 フ ォ ー ラ ム
 
■ 主 催 (独)理化学研究所 基幹研究所 大森素形材工学研究室
■ 協 賛 (独)産業技術総合研究所
■ 日 時 平成24年1月24日(火) 13:00~17:15
■ 会 場 (独)理化学研究所 和光研究所 於 BSI池の端研究棟 3階会議室
      http://www.riken.go.jp/r-world/riken/campus/wako/index.html
■ 参加費 無料  懇親会 3千円
  
 
 産業界では,団塊の世代の大量退職に伴って、
 ものづくり現場からのノウハウ消失が懸念されています。
 この課題は、
 我が国のものづくりの根幹を支える中小企業において特に深刻といえます。
 
 本シンポジウムは、
 (独)理化学研究所と(独)産業技術総合研究所とが
 2009年3月まで合同で実施して参りました「中小企業基盤技術継承支援事業」の
 成果普及の一環として企画致しましたものです。
 
 このプロジェクトで結論付けた技能継承支援手法について、
 今日の技能継承の動向や課題に対しての位置づけを議論するとともに、
 改良・発展へ向けた展望と最近の取り組み事例について紹介し,
 技能継承が特に困難である
 難加工材や複雑形状加工、分析手法、特殊・特定技術にスポットを当て,
 さまざまな観点から解決・改善の糸口となる議論を進めるべく
 本フォーラムを企画致しました.
 
 
■ プログラム
 
 13:00~13:10 開会の挨拶
         独立行政法人理化学研究所 
        大森素形材工学研究室主任研究員 大森 整 氏
 
 13:10~14:25 『伝統産業工学の創成‐伝統を見るとみらいが見える』 
        京都工芸繊維大学 濱田 泰以 氏
 
 14:25~15:05 『児童のための"ものづくり教室"の実践』
        茨城大学 伊藤 伸英 氏
 
 15:20~16:00 『とちぎの次世代酒造技術者育成への取り組み』
        栃木県産業技術センター 岡本 竹己 氏
 
 16:00~16:30 『研削・切削加工技術におけるノウハウ事例』
        独立行政法人理化学研究所 大森 整 氏
 
 16:30~17:00 『技能継承支援ツール「鍛造テンプレート」の開発と普及活動について』
        独立行政法人産業技術総合研究所 梶野 智史 氏
 17:00~17:15 総括および閉会の挨拶
 
 17:20~    懇親会(有料:3000円)  於 理化学研究所和和光研究所内 第一食堂
 
 
■ 参加お申し込み  FAX 03-3579-5940  または  elid@elid.org
 
  下記を記載の上、お申し込みいただきますようお願い申し上げます。
 
   ご芳名(ふりがな) / ご所属 / お肩書
   ご住所 / 連絡先 TEL FAX E-mail / 懇親会参加の有無
   その他希望事項等
 
 
 
      1月11日(水)18時~ ビジネス支援図書館 講座
 
       21世紀の科学技術への展望と期待
 
 ~~ 10年前、100年前の予測を振り返って ~~
 
     講師 独立行政法人 理化学研究所 監事 魚森 昌彦 氏
 
■ 日 時 平成24年1月11日(水)18時~20時 (開場17時30分)
■ 会 場 大崎図書館2階講習室
     http://lib.city.shinagawa.tokyo.jp/bl/osaki_b_gaiyou.html
■ 主 催 品川区 ものづくり・経営支援課 ものづくり支援係
■ お問い合わせ、参加お申し込み 下記より、主催者あてにお願い申し上げます。
     http://lib.city.shinagawa.tokyo.jp/bl/osaki_b_kouza_0715.html
 
■ 講師よりのメッセージ
 
 科学技術は、
 18世紀のイギリスで始まった産業革命以降驚異的な進歩を遂げてきたといえる。
 人類が生活レベルの向上を望む限り、その歩みはとどまることはないであろう。
 
 20世紀初頭の人類の科学技術への期待は、現代社会ではほとんどが実現されている。
 ただし、この世紀は大戦などを経験し、覇権主義的傾向が強かった。
 「個」より「公」が重要視された世紀であったといえる。
 
 20世紀の総括として、
 人類は、自然との共生の中で新たな科学技術を発展させることが必要と思われる。
 同時に、科学技術に関する新しい倫理の確立も必要となろう。
 
 本世紀は、精神的な充足、教育の充実、科学技術と人文社会科学との融合などが
 キーワードとなるであろう。 
   
 

新年は 1月12日 大田支部21研 「欧州発の世界恐慌の可能性? ~ 危機の統一通貨~」 から

2012年01月09日 | Weblog
 謹賀新年
 旧年中は、大変、お世話になりました。
 本年も宜しくお願い申し上げます。
 
 
 都立高専交流関係者の皆様には、ご案内を差し上げましたが 
 年末年始に考えること などを、ブログに掲載させていただきました。
 ご笑覧いただけば幸いです。
  http://blog.goo.ne.jp/ota-doyu-kosen/e/87b30d08cf9c2e438998973cf1002efc

 
 
 さて、
 本年の大田支部は、1月12日(木)の 21研 から始まります。
 
 「欧州発の世界恐慌の可能性? ~ 危機の統一通貨」
  http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/flack/8107.pdf
 
  (詳細、参加お申し込みは、上記からお願い申し上げます。)
 
 本年の年頭に、この研究会をもってくることができるのは
 大田支部の活動のなかで、
 21研が、まだ、機能を失っていないことの証左でしょう。
 
 
 
   リ-マンショック から ユ-ロ圏危機 へ、その意味するもの
 
 
 リ-マンショックで口火が切られた、
 21世紀型金融危機が、欧州の政府債務危機(信認危機)へ深まり、
 ユ-ロ圏を、瀬戸際に立たせたのが昨年でしたが、
 
 本年は、この危機の深まりのなかで、
 市場と政府のガバナンスの再構築が問われる年となるでしょう。
 
 もちろん、
 野田内閣が、税と社会保障の一体改革、消費税増税へと踏み込んだのも、
 このことと無縁ではありません。
 
 21世紀型金融危機の特徴は、
 サブプライムという、それ自体は、古典的にも思える 不動産バブル が
 金融取引と金融派生商品を解して、
 瞬時に、国境をこえていくことにあります。 
 
 米国発の金融危機と思っていたものが、ふたを開ければ、
 その元本やリスクが、欧州や途上国に飛ばされていたことです。
 
 しかも、CDS(クレジットデフォルトスワップ)の想定元本は
 世界のGDPの総額ほど、                    
 金融派生商品全体では、その数十倍もあり、
 これらが、グロ-バル金融を破綻に導きいれる引き金を引きます。
 
 一方、円キャリ-トレ-ドなどによる超短期資金で
 東欧やスペインなどの不動産投資が行われていたのですから、効果てき面です。
 (グロ-バル金融の歪みが、危機を 増幅 するのも 今日の危機 の特徴)
 
 
 金融環境変化の後手に廻り、財政均衡を崩した政府の信認そのものが
 危機の構造のなかに組み込まれたのが
 リ-マンショック以降の国際金融です。
 
 わが国の、かつてのバブル崩壊が、
 ただ、100兆円ほどの回収不能を、
 一国の企業(+個人)と金融機関に生じさせたものであったことを考えるならば
 今日の金融危機の深刻さを理解することができます。
 
 
 こうした環境が、
 加盟国の財政主権を残したまま、共通通貨を実現し
 ここに、経済格差の収斂しない「周辺国」を平等に組み込んだ
 ユ-ロ圏の構造問題を直撃することなりました。
 
 
 
    グロ-バル経済 と 政府の規律化
 
 
 グロ-バルな金融により、
 政府の規律と信認が、退路なく検証される今日の環境
 
 政治学者(学習院大学教授)の 野中尚人 氏は、 
 『中央公論』2月号(1月10日に書店に並びます)冒頭の小論で
 今回のユ-ロ圏の危機を
 「EUを覆う民主主義の非常事態」としています。
 
 金融の自由化に対応しなければならないのは、
 本来 厳格な市場の規律 であるはずです。
 一方、
 政府に政治的な信任を与えるのは、その国の国民です。
 
 グロ-バル経済とグロ-バル金融に人々が向かい合うなか、
 政府の規律化を介して、
 これと、能動的に立ち向かっていくことが問われます。
 
 野中尚人 氏は、この小論を、下記のように結んでいます。
 
 「我々は、今、いわば人類の英知を結集したはずの建築物(EU)が
  その崩壊の危機に瀕するのを目撃している。」
 「民主主義の原理と制度は、生き延びることができるのだろうか、
  21世紀に適応した新しいガバナンスの原理が生まれるのだろうか。
  深刻な危機は、大きなうねりを生むのかもしれない。」
 
 
 
   財政危機に立ち向かう 一歩 と 次のビジョン を
 
 
 さて、1月12日(木)の 21研 ですが
 
 講師の 田中素香 氏は、
 日本国際経済学会会長、日本EU学会理事長などを務めた
 わが国、ユ-ロ研究の第一人者、当方も、それぞれの時期に、
 田中素香 氏の発言を参考にさせていただいております。
 
 今回の危機に際しても
 「危機のなかで進む、ユ-ロ圏財務省構想」など
 連邦主義へのグランドデザインの変更を含む、
 EU統合の進化の契機としてきたのが 田中素香 氏です。
  http://nippon.com/ja/simpleview/?post_id=3777

 
 
 いうまでもなく、
 政府債務危機は、私たちの 明日 の課題 でもあります。
 
 来年度のわが国の 政府予算案の一般会計 に占める国債の割合は49%
 (税収を超える)
 財政収支の赤字は、GDP比10%程度とギリシャより高く
 政府債務残高のGDP比率も200%を超え
 (昨年11月のIMFのレポ-トに拠れば 233%) 
 ギリシャ、イタリアをはるかに超えているのか、わが国の現状です。
  http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5103.html

 
 そして、昨年の 貿易収支 は、2兆円を超える 輸入超過
 10兆円前後の黒字を出し続けてきたわが国の貿易収支が
 1980年以来の赤字転落する年になったもようです。
 
 こうして、迫りくる危機にどう(足場をもって)対処しうるか? は
 私たちの 今日の一歩 にかかっています。
 
 政府の規律化 と 国内の構造改革 を結びつけ
 
 次の国際秩序に、
 また、実質的な経済統合が進む東アジアの次世代ビジョンに
 どう参画していくか? が
 危機のなかで問われているに他なりません。
 
 年頭の 21研 は、
 私たちの直面する課題を理解するよい機会になると思います。
 
 ご参加お申し込みは、下記よりお願い申し上げます。
  http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/flack/8107.pdf

  
 
 
グロ-バルコミッション 田中基茂
東京都大田区山王 4-19-6 4F
TEL 5746-3041 FAX 5746-3081
gc-t@ac.auone-net.jp

謹賀新年 …… 年末年始に考えること ……

2012年01月04日 | Weblog
 謹賀新年
 旧年中は、大変、お世話になりました。
 本年も宜しくお願い申し上げます。
 
 
 皆様は、いかがお過ごしですか?
 
 こちらは、昨年内の仕事が終わらず、
 大掃除もままならないまま、新年になだれ込みました。
 3日までに、この仕事をかたずけ、4日には、本年の最初の仕事が入りますので、
 
 そのあと、
 改めて、本年の活動計画について考えてみたいと思います。
 
 
 本年度の 都立高交流委員会のスケジュールは 
 
 1月20日(金)午前10時25分より
 都立産業技術高等専門学校 西棟6階 PBL多目的教室 にて 
 バルテス 株式会社 代表取締役 田中真史 氏による
 中小企業家経営塾 第5講(本年度の最終講義)から始まります。
  http://www.valtes.co.jp/

  
 皆様のお時間をお取りいただけば幸いです。
 
 
 
    2011年をどのように振り返るのか? 
 
 
 さて、昨年を振り返れば、この年は
 東北大震災と原発事故の年であっただけではなく
 
 エジプト革命に象徴される「アラブの春」が、中東を席巻した年
 リーマンショックが、欧州の政府債務危機(恐慌)へと波及していった年
 野田政権成立の年 …… として、記録されることになるでしょう。
 
 
 
   「アラブの春」は、21世紀型 市民社会戦略 の普遍的指標
 
 
 「アラブの春」は、
 イスラム復古主義やテロリズムの「逆流」が吹き荒れていた 中東 において
 着実に、市民社会の基盤が形成されていたことを明るみ出しました。
 
 冷戦終結の20年間に訪れた
 世界の大きな変化から、誰もが、逃れることはできません。
 このことが、社会の 虚 実 の姿を明るみに出し、
 人々を、政治環境の転換へと、一気に引き入れていきます。
 
 社会の表に華々しく現れていたものは、実は「虚」の表れで
 その背後で、社会の「実」の変化が蓄積していきます。
 見えるものが「虚」、見えないものが「実」であったが故に
 それまで「見えなかったもの」が、その姿を現した瞬間、
 それまでの「見える世界」が、あっという間(?)に、瓦解していきます。
 
 「アラブの春」は、このことを、純粋な形で示すものです。
 
 中東の研究者たちは、大変な衝撃を受けましたが
 「中東における市民社会の成熟」という論点に立ち
 正面から、今回の変化を議論する者は、まだ、いないようです。
 
 けれども、今回の変革のプロセスは、
 これからの世界のあり方を考えていく上で、
 誠に、普遍的な指標を提示しているように思います。
 
 
 
    欧州金融危機の拡大で試される世界
 
 
 欧州の金融危機は、政府債務恐慌の様相を呈し始めています。
 
 世界は、リーマンショックが、
 21世紀型(グローバル)金融危機の入り口に過ぎなかったことを意識しています。
 世界の主要国は、それぞれが傷くとともに、さまざまな制約下にあり
 単独行動主義 や 保護主義 は、国際秩序を破滅に導きかねません。
  
 2012年は、主要国のリーダーの交代の年となりますが
 政治家の浮ついた行動は、
 それぞれの国や、国際秩序の 大きなリスク に、なりかねません。
 このリーダーの選抜を通し、世界の人々の英知が試されているようです。
 
 ちなみに、欧州金融危機についての 学習機会 は、下記
 ご参加いただけば幸いです。
  http://www.tokyo.doyu.jp/tokyo-doyu/flack/8107.pdf
  
 
 
 
    未来への確信が、新しい扉をこじ開ける
 
 
 さて、わが国ですが、
 本年は、野田政権成立の意味を噛みしめていく年になりそうです。
 
 年末の日本経済新聞では、12月26日に
 「強い人々と弱い指導者」(核心/平田郁夫氏)が論じられていたのが印象的でしたが、
 元旦の紙面では、1面が「次世代への責務果たせ」(実哲也氏)
 13面に「未来を信じ扉開こう」(新年に考える/太田泰彦氏)です。
 (社説は「消費税増税の合意を実現につなげよ」)
 
 朝日新聞の元旦の社説は「すべてを将来世代のために」
 読売新聞の社説は、
 「ポピュリズムとの決別」と「危機を乗り越える統治能力」を結びつけるものです。
 
 こうした時期の「未来への確信」は、
 与えられるものでも、漠然としたものでも、あってはなりません。
 それは、自ら自身のなかに、
 その行動指針として、確立されなければならないものです。
 
 「未来への扉」をこじ開けていく時期、
 あろうべき姿の2割ほどの実現も、まだ 空論 である時期、
 危険な均衡のなかで、
 妥協を重ね、試行錯誤を繰り返して、前進していかなくてはならない故に
 未来(将来の社会像)への確信をもっている者だけが
 動揺なき仕事を、積み上げていくことができるでしょう。
 
 
 
    地方自治=自主的な合意形成の真価が問われる被災地
 
 
 今回の震災で壊滅的な打撃をうけた被災地において、
 最初の応急対応が終った段階において、直ちに挙がってきたのは
 被災後の土地利用が決まらないことです。
  http://www.doyu.jp/news/110613-111922.html

 
 復興/再生のための地域ビジョンに問われることは
 被災後の土地利用を基軸に、私権の制限を含めた
 住民の自主な合意形成を進めていくことです。
 
 それは、
 中央政府への依存か? 自立か? の格闘を続けてきた地方が
 自らの回答を、このビジョンのなかに書き記すことでもあります。
 
 直接民主主義に立脚し(地方自治法第5章)、
 「民主政治の学校」となる地方自治の真価
 (住民自身による自主的合意形成の真価)が、問われ続けています。
 
 
 
  「強い国民」と「弱い指導者」の対比から抜け落ちるもの
 
 
 震災 と それに続く一連の事態は、
 
 被災地 や サプライチェーン回復の現場 における
 あるいは「なでしこジャパン」に象徴される
 「強い(誠実で、自己犠牲の精神に富んだ)国民(現場)」と
 
 永田町の多数の議論、原子力村、オリンパスの経営陣といった
 「弱い(茫然自失の)『本部』や、リーダー、経営者」の対比を
 改めて、浮かび上がらせるものになりました。
 
 それは、問題解決を進める「現場」と
 情報隠蔽で延命する「本部/経営陣」の対比でもあります。
 
 (オリンパスの医療機器分野の売上は 3000億円超、営業利益は 600億円超)
 
 一方、「強いリーダー」は、
 公共の利益をめぐる開かれた政治競争(市場競争)の舞台から
 初めて、選抜されていきます。
 
 それは、私たちに
 国民全体 や その基盤となる 地域社会 の合意形成を進める
 新しい社会基盤と政治基盤を構築していくことを要求するものでしょう。
 
 この合意形成のシステムや政治基盤の上で踊り、鍛えられるのがリーダーであって
 自由と民主主義を基調とする社会の指導者は
 何か、別のところから与えられるものではありません。
 
 政府のガバナンスが崩壊する危機のなかで
 個々の人々が、公共の利益を基準として行動できるということと
 社会の社会自身による意思決定能力、自己実現能力を高めること
 (市民社会の確立)が、別のものであることが、明確になっていきます。
 
 一年有余にわたる予備選を全国で戦い、
 大統領就任演説に、百万人余りの国民を結集する政治基盤の上に
 リーダーが踊り、選抜されていくのであって、その逆ではありません。
 
 個人後援会や利益団体の集合としての自民党政治が崩落しゆくなか
 
 社会生活の現場を支える「強い国民」(サイレント/マジョリティ)を、
 社会の中核的利益(将来の利益)の意思決定へと参画させていく、 
 新しい政治基盤(国民合意形成の基盤)の構築こそ、
 緊要な課題となっているに他ならないでしょう。
 
 言うまでもなく、これらのことは
 行政措置や、政府の予算で、実現できることではありません。
 それは、政府 や さまざまな立法 などが、拠って立つ基盤を
 再設計、再構築していくことを意味します。
 
 
 
    国民合意形成の社会基盤の意味するもの
 
   
 それは、次のような基調を含むものになるでしょう。
 
 
■ 憲法秩序の再構築 
 
 市民社会と公共の利益から、
 私権をどう制約していくのかをめぐる規範(社会契約)への
 憲法秩序の転換
 (日本国憲法 前文 第11条 第97条 第12条 …… )
 
 言うまでもなく、それは「憲法の文面の変更」ではなく
 「受益者民主主義(依存と分配の民主主義)」から「責任民主主義」へ、
 統治=国民主権の主体として憲法を受け取る
 国民自身の 憲法観の転換 を意味し
 「新しい責任の時代」へのスタートラインを引くものでなくてはなりません。
 
 
■ 政党政治の再設計 
 
 主権が、国民の代表を通して行使される
 (「日本国憲法」前文……間接民主主義)の国政を機能させるために
 政党政治の再設計、再構築は、避けて通ることのできない課題です。
 (国民政党の新しいビジョン)
 
 わが国のリーダーたちが、
 組織として行動する政党組織(政権交代可能な政治システム)の
 支持基盤(社会的基盤)や政党秩序、政党組織の規範を、
 一から再設計、再構築することなくして、
 強いリーダーや、リーダーたちの強い結束を求めるのは、絵空事となります。
 
 
■ 公共のガバナンスについてのシンクタンクの構築
 
 これは、行政や企業の経営戦略に依存するものではなく
 国民自身に立脚するものでなくてはなりません。
 「行政スタッフ」を育成するものではなく、
 政権が必要とする 政治スタッフ を育成するものでならないでしょう。
   
 
 
    市民自治に立脚する 地方政府 の確立を
 
 
 一方、こうした、国全体の合意形成/意思決定システムを支え、
 その基盤になるのが、
 地域社会における、住民自身による合意形成システムです。
 (住民自身に直接立脚する=直接民主主義を基盤とした地方政府の確立)
 
 すでに、地方分権改革推進委員会の報告が述べているように
  http://www.cao.go.jp/bunken-kaikaku/iinkai/torimatome/torimatome-index.html

  (「基本的考え方」「中間的的取りまとめ」など)
 
 地方分権改革はの向かうところは、行政権限の移管ではなく
 市民自治に立脚した「民主政治の学校」の構築でなくてはなりません。
 
 さまざまな社会的セクターを、
 《ソシアルパートーナー》として再構築し、
 その協働のなかに、
 行政に依存せずに、社会を社会として成り立たせるための試みを繰り返し
 共同の計画を確立していくことが問われているでしょう。
 
 そして、住民自身により自主的な合意形成の組織を生み出していく抜きに
 より高度な、間接民主主義による国政の合意形成基盤を生み出し
 運営していくことは、絵空事ごとに等しいものなるでしょう。
 (もちろん、権限と責任の再配分を意味する分権改革は
  国民全体の合意形成を進める以外に、実現し、機能させることはできない。)
 
 「民主政治の学校」としての地方自治のあり方を、
 今ほど噛みしめていかなくてはならない時期はないように思います。
 
 
 
     歴史に 何かを教える ために闘う
 
 
 さて、この1~2か月で読んだ2冊の歴史小説が印象的でした。
 
 ひとつは、日本経済新聞の朝刊に『等伯』を連載している
 安部龍太郎 氏の『道誉と正成』です。
  http://www.bk1.jp/product/03136175

 
 近世の入口に入ると共に、
 鎌倉幕府が滅亡し、南北朝の王権(皇室)分裂へむかう時期の数年
 
 貨幣(商品)経済が社会に広まり始めるなか
 商業拠点と物流を掌握した新興勢力を代表する
 佐々木道誉 と 楠木正成 が、
 ある時は、立場を異とし、ある時は、立場を共有して、
 時代の変化に立ち向かいます。
 
 歴史(時代)認識の骨格が強固で圧巻、
 わが国のガバナンスの発展という観点から描ききっています。
 
 
 
   旧い時代の幕引き と 新しい時代の構築が交差する20年
 
 
 もう一冊は、
 山本兼一 氏が、山岡鉄舟を描いた『命もいらず、名もいらず』(上/下)です。
  http://www.bk1.jp/product/03253566
  http://www.bk1.jp/product/03253567

 
 明治維新によって、幕藩体制は崩壊いたしましたが
 それが直ちに、武士(士族)の時代の終わりを意味したわけではありません。
 旧い時代の終りは、10年後の西南戦争を待たなければなりません。
 
 このとき、
 薩長の側から、士族の憤懣を鎮めるために命を差し出したのが 西郷 であれば
 幕府の側から、
 旧い時代の幕引きのために、一貫して活動したのが 山岡鉄舟 です。
 
 維新を基点に、旧い時代を終らせるのに10年、
 そして、明治維新を牽引したすべてのリーダーたちが命を失うなか
 内閣や立憲政治という近代統治システムの確立のために
 西南戦争から、さらに、10余年を必要としています。
 
 この仕事を託されたのが 伊藤博文 が、
 藩閥政府のなかで、孤立を厭わず、一貫して追求したのが
 立憲政治を支える 政党 の結成です。
 これ(立憲政友会)が、非薩長藩閥の 原敬 に引き継がれていきます。
 
 
 
   新しい世代のリーダーが拠ってたつ社会基盤の構築を
 
 
 2009年9月の政権交代について
 「『自民党的なる日本』の崩壊」としたのは、東大教授の 御厨貴 氏です。
 (総選挙直後の日本経済新聞「経済教室」)
  http://www.bk1.jp/product/03189432

 
 言うまでもなく、その含意は、
 「自民党的なるものと重なるあらゆる日本のシステムの崩壊」は、
 もはや、過去に戻ることのできない 退路なき 社会環境 政治環境 ではあっても
 直ちに、旧い社会観、政治観の終りを意味するものでも
 新しい体制の確立 や 新しい政治の始まり を意味するものでもないことです。
  
 それは、旧い社会観、旧い政治観を埋葬し、
 その向こうに、新しい社会システムを確立していく
 困難な一時期の始まりを意味するでしょう。
 
 このことを理解できない人々(民主党のトロイカ??)が
 早々と退場をはじめ、そのことにより、
 私たちの直面する課題が、比較的見やすいものになりつつあります。
 
 私たちのなすべきことは、「弱いリーダー」を揶揄することではなく
 わが国の 新しい世代のリーダーたち が、拠って立つことのできる
 新しい社会基盤を用意していくことであるはずです。
 
 
 
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