あたりはもう真っ暗。
給油車をもう一度待つことになりましたが、たぶん30分くらいはかかる。
ここで家に帰っても、戻ってくるまでに私も30分くらいはかかる。
だから、ここで待とう。
車の中で、今度クリスマスコンサートで歌う「瀬戸の花嫁」のフラダンスの振付を一人おさらいしていました。
すると再び給油車がやってきました。
今度こそ入って!
ジュオワー…と音がして、タンクに重油が入っている様子でした。
よかったねー、ズッキーニたち。これで今夜も暖かく過ごせるね。
給油の方にお礼を伝えて、給油車は無事に帰っていきました。
よし、エア抜きしよう!
懐中電灯とスマホの明かりの下、機械センターの人に教えてもらったようにエア抜きしてみました。
その① ねじを回してしばらく待つと泡が出る
…泡が出ない…
その② 泡が出たら、コックを回して重油が出るまで待つ
…重油が出ない…
できない、どうしてもエア抜きができないのです。
このエア抜きをしないと、タンクから重油を運ぶ管の中に空気が入ったままで、暖房機まで重油が届かず着火しないのです。
困った。
何度やってもできない。
もう農協はとっくに就業時間が終わっていて、機械センターの人も帰ってしまったはず。
わらをも掴むような気持で、日ごろお世話になっている機械屋さんに電話できいてみることにしました。
すると、機械屋さんはダッシュでハウスに来てくれました。
本当にありがたい。
機械屋さんに事情を説明すると、
「もしかして、1㎘じゃあ圧力が足りなくてここまで重油を送り込めないんじゃないかな?」
ハッとしました。
私が重油代をケチって、1㎘だけにしてしまった…
満タンに入れればその重さで圧力がかかり、エアが抜けたのかもしれません。
機械屋さんがポンプで重油を吸い取ろうとすごく頑張ってくれましたが、やはりエアは出ない。
「これは、満タンにしないとどうにもならないね」
機械屋さんは言いました。
私はダメもとで農協に再び電話をしてみました。
すると、若いお兄さんが電話に出てくれましたが、夜間給油についてよくわからない様子。
調べてまた電話をもらえることになりました。
機械屋さんはいろいろ手を尽くしてくださり、農協のお兄さんも調べてくれているみたい。
それでも状況は変わらずに時間だけが過ぎていきます。
真っ暗なハウスは、どんどん寒くなってきました。
これは決断の時。
もうやめて、あきらめることにしました。
機械屋さんと農協のお兄さんに今夜はもうやめにしましょうと伝え、ズッキーニを後にして帰ることにしました。
夜は氷点下まで気温が下がる予報。
ズッキーニは凍ったら、死んでしまうでしょう。
かわいそうなズッキーニたち。
ごめんね。
かわいそうで、泣きそうで、ズッキーニの姿をまともに見られずに家に帰りました。
(③に続く)
給油車をもう一度待つことになりましたが、たぶん30分くらいはかかる。
ここで家に帰っても、戻ってくるまでに私も30分くらいはかかる。
だから、ここで待とう。
車の中で、今度クリスマスコンサートで歌う「瀬戸の花嫁」のフラダンスの振付を一人おさらいしていました。
すると再び給油車がやってきました。
今度こそ入って!
ジュオワー…と音がして、タンクに重油が入っている様子でした。
よかったねー、ズッキーニたち。これで今夜も暖かく過ごせるね。
給油の方にお礼を伝えて、給油車は無事に帰っていきました。
よし、エア抜きしよう!
懐中電灯とスマホの明かりの下、機械センターの人に教えてもらったようにエア抜きしてみました。
その① ねじを回してしばらく待つと泡が出る
…泡が出ない…
その② 泡が出たら、コックを回して重油が出るまで待つ
…重油が出ない…
できない、どうしてもエア抜きができないのです。
このエア抜きをしないと、タンクから重油を運ぶ管の中に空気が入ったままで、暖房機まで重油が届かず着火しないのです。
困った。
何度やってもできない。
もう農協はとっくに就業時間が終わっていて、機械センターの人も帰ってしまったはず。
わらをも掴むような気持で、日ごろお世話になっている機械屋さんに電話できいてみることにしました。
すると、機械屋さんはダッシュでハウスに来てくれました。
本当にありがたい。
機械屋さんに事情を説明すると、
「もしかして、1㎘じゃあ圧力が足りなくてここまで重油を送り込めないんじゃないかな?」
ハッとしました。
私が重油代をケチって、1㎘だけにしてしまった…
満タンに入れればその重さで圧力がかかり、エアが抜けたのかもしれません。
機械屋さんがポンプで重油を吸い取ろうとすごく頑張ってくれましたが、やはりエアは出ない。
「これは、満タンにしないとどうにもならないね」
機械屋さんは言いました。
私はダメもとで農協に再び電話をしてみました。
すると、若いお兄さんが電話に出てくれましたが、夜間給油についてよくわからない様子。
調べてまた電話をもらえることになりました。
機械屋さんはいろいろ手を尽くしてくださり、農協のお兄さんも調べてくれているみたい。
それでも状況は変わらずに時間だけが過ぎていきます。
真っ暗なハウスは、どんどん寒くなってきました。
これは決断の時。
もうやめて、あきらめることにしました。
機械屋さんと農協のお兄さんに今夜はもうやめにしましょうと伝え、ズッキーニを後にして帰ることにしました。
夜は氷点下まで気温が下がる予報。
ズッキーニは凍ったら、死んでしまうでしょう。
かわいそうなズッキーニたち。
ごめんね。
かわいそうで、泣きそうで、ズッキーニの姿をまともに見られずに家に帰りました。
(③に続く)