ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

駆け抜けた人 2

2010-06-21 10:23:04 | 高知県東部人物列伝
「尚亭先生」そのように言う方々は多い。そのままの言葉で彼の人となりを、いい表しているのでしょう。
 大阪に移ったのち、大正13年(1924)、甲子書道会をおこして、「書の研究」を創刊するのです。この雑誌、お世話になった方は多いのではないでしょうか。
 もしかしたら、今でも出ているんじゃあないのかな。
 もちろん「尚亭先生」はいませんがね。

 特別に選ばれた人達だけでなく、多くの大衆を相手として、書の普及と研究に精力的に取り組むのです。

 名著とされる「楷書階梯」、「随所に鋭い見識が見られる」と評されている「書道史大観」にしても、門外漢の私には真の価値について理解できるはずもないのですが、彼の周辺から綺羅星のごとく、多くの人材が輩出するのです。
 桑原翠邦、金子欧亭、手島右卿、高松慕真、南不乗、間介浦、・・・。
 もっと評価されてもいいのではないだろうか。

 そのように思います。
 高知県安芸市には、「安芸市書道美術館」が昭和57年に設立されておりますし、川谷尚亭の作品もたくさん所蔵されていますので、一度見にいってはいかがでしょうか。

 会館当時に行ったときは、印象としては暗い感じだったのですが、最近では誠に刺激的な場所になっています。

 こちら側の目が違ってきているのでしょう。
 書は「美しいと思えるもののひとつ」なのです。

 しかし、理屈は全く分かりません。
 単に、美しいと思えるようになってきただけなのです。
 それに、一度にたくさんの作品を見ると、疲れます。

 人生50年、・・・夢、幻の如く也・・・。
 人の世を「駆け抜けた人」と題をつけました。
 今の世、恐れられる人、金儲けのうまい人は多い。
 しかし尊敬される人は少ないのです。

 川谷尚亭。えらい人です。リーダーですね。

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