まずは12年前のことから
2004年春、会社で天井の蛍光灯を替えようと上を向いて作業していたら胸が痛くなり、?と思いしばらく椅子で休むと痛みは治まりました。
翌日の休みには、バイクで河川敷を走り回りましたが何ともありません。その後、2週間くらいして自宅で重量物を動かしていたら上記のような症状が出ました。その後は何ともありません。
高血圧で通院していたので医師に話そうか迷ったのですが、話したら循環器の先生に診てもらい24時間心電図の予約を入れました。しかし、その後は歩くと痛くなり、その距離がだんだん短くなってきて数百メートル歩くと痛くなります。24時間心電図とその他の検査を得て東京の大学病院を紹介されました。
約2か月後に大学病院のカテーテル検査を行ったときは、右冠状動脈の二股に分岐する手前が完全に詰まっていました。そのまま治療に入り、カテーテルを何度かトライして「通った」との医師の声が聞こえました。ステントを繋げるように4個ほど入れ血流が確保でき手術が終了しましたがCCUに入ることになりました。
手術中で辛かったのは、カテーテルが通った後にステントを広げるためにバルーンを広げると血流が途絶えるので胸がものすごく痛くなります。痛さは、ある本によると胸を切り開いて心臓を鷲掴みにされたようだと表現されていました。また尿管結石の痛さに近いともあります。昔、尿管結石も患いましたが、その時も死ぬかと思う痛さでした。
CCUに入り頭上の心電図モニターを見ると波形がかなり乱れています。
右脚の付け根の動脈からカテーテルを入れたので、8時間は上を向いたまま動かないように指示があります。 しかし、その後が一番辛いことになりました。 腰痛持ちなので、だんだんと腰が痛くなってきます。痛みと闘いながらやっと8時間が過ぎ動いてよいと許可が出たのは夜中の12時になっていました。
11時にカテーテル治療を初めたので、本来はもっと早く動かせるはずなのですが術後の状況が悪く、万一のためにカテーテル挿入用の穿刺針を入れたままのようだったので、13時間も上を向いたままで体が動かせないので余計に辛い状態でした。
翌日、容態も安定し病室に戻ることができ、歩く許可も出て一安心です。
大学病院の主治医は心筋梗塞と言っていましたが、厳密には狭心症になります。診断書にも狭心症と書いてあります。
理由は、地元の病院の主治医が循環器科で、血管を広げる薬を早めに投与したので、細い血管が拡張して血液が迂回する側副路ができ、血が通わなかった部分に血が通ったので心筋梗塞にならずに済んだからです。
思い返してみると、間一髪という状況でした。
たぶん、右冠動脈矢印の青い部分かと思います。
画像は、町田市民病院のホームページよりお借りしました。
そして、6か月後に経過を調べるためにカテーテル検査をして、狭窄がないことが確認できました。
これで本当に完治したということになります。
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さて今回は、
2016年9月下旬の金曜夜の入浴中に胸が痛みだし、5分くらいで痛みが治まってきたと思ったらまた痛くなりと繰り返し15分くらい続いたので、翌日通院している病院の循環器外科の医師の診断を受け、その先生が勤務している別の病院の紹介を受けたので翌週月曜日に循環器内科を受診しました。
本来なら24時間心電図等の検査をするべきだが、12年前のことがあるのでできるだけ早くカテーテル検査を行うように言われたので、金曜日から一泊二日で検査を受けることになります。
検査結果は、左冠動脈前下行枝の分岐している枝の血管で99%弱の狭窄があるとのことです。たぶん写真の赤い位置です。。
至急カテーテルによる治療をした方が良いとのことで、翌週月曜から二泊三日で手術を受けることになりました。
入院した午後にカテーテルを右手首から挿入し、約90分の手術になりました。血管内にプラークがあるので、レーザーで蒸散してからステントを繋げて結構長く入れました。
12年前と比べると、ステントをバルーンで広げていてもそれほど痛くありません。
下記の画像もネット上よりお借りしました。
手術も無事に終わり、医師の説明を受け病室に戻ります。
今回辛かったのは、右手首に短期間で2回カテーテルを入れましたので、前腕がパンパンに張って痛みがあります。
動脈の止血をどのようにするのかと思ったら下記のようになりました。夜にギプスは外されますが、止血具は翌朝外します。
2回目のカテーテル後の腕の状況です。かなりの内出血で手首も痛みます。手首に近い点状の所が1回目で、その手前の大きめなのが2回目です。
クリックすると画像が大きくなりますが、見たくない方はクリックしないでください。
あと辛いのはベッドが固いことです。病室が寒く布団に潜り込むと寝てしまうので、長時間ベッド上で過ごすので背骨の両側の背筋が圧迫され痛くなっています。2泊3日が限界です。
振り返ると、入院中は良くなった印象はありません。心臓内をカテーテルでいじられてるので調子は今一つです。
退院日に駅まで歩きましたが、胸が息苦しくなることはありません。
今回は、入浴中の胸の痛みでしたが前兆はないのかというと、夏ころよりしゃがんで床を拭いているときに、時々胸の上の方が息苦しくなる時がありました。痛みではなかったので、狭心症とは思いもしませんでした。
2回目のカテーテル手術が月曜日で水曜日に退院でしたが、退院後に腕が痛くなってきました。日曜日の明け方には、手首がズキンズキンと痛く、あまりの痛さに痛い痛いと言いながら起きました。その翌日からは肘に近い所が寝ているとズキンズキンと痛みます。火曜日に受診してエコー検査を受けましたが仮性動脈瘤にはなっていないとのことで一安心です。鎮痛剤を処方されましたが、寝ているときに強く痛み手術から11日経ちましたがいまだに痛みがあり、腕の痛みが治まっている時は肘がジワッと痛みがあります。 結局痛みがなくなるまで約1か月かかりました。
退院後6週間経ち通院しました。症状を聞かれたので、動いていない時に少し痛むことがあると話したら、首をかしげステントを入れ血流を確保したのでそのようなことはないだろうと言いました。
しかし、12年前も同じ状況でした。 当時、ステントを入れずにカテーテルによるバルーンで血管を広げた治療を受けた同僚と、同じ大学病院で心臓血管移植を受けた人に半年後に会って話したら、2人とも同じように痛むことがあると言います。
私が考えるに、心臓の血管をいじられているので精神的なものと思っています。 何かに夢中になっている時や速足で歩いても胸が痛くなることはありません。つまり、心臓の血流は確保されているということです。何も考えないフッとした時に無意識に心臓のことが気になり、その時に痛みを思い出すのかもしれません。 ただ、動いていない時に胸の痛みが長く続くようなら、状況により救急車を呼ぶ必要になると思います。 もちろん動いている時に胸が痛くなるのは、心筋に血液が不足しているためなのですぐに受診は必要になります。
一応、これで一段落です。あとは、6か月後に経過を調べるカテーテル検査をして完治の確認ということになります。
今回の治療を行ってみての個人的な希望は、1回目の検査はカテーテルではなくマルチスライスCTで行ってもらえれば、日帰りが可能ですし体への負担と費用も減ります。それで2回目はカテーテルで治療になればと思います。
カテーテルを挿入する場合は、万一の時にそのまま治療に移行できた方が良いような気がするのですがどうなのでしょうか?
実は、そのような病院もネットで見ました。
さて、6か月後のカテーテル検査がちょっと憂鬱です。わがままは言ってられませんが。
その後
平成29年8月に前回ステントを入れた狭窄部の血流確認のため一泊二日で検査入院しました。
入院日に検査用の細いカテーテルを入れて造影剤で確認した結果、再狭窄はありませんでした。ステント部は永久完治と言われました。
ただ、ステントの先のほうで少し血管が細くなっている所があります。たしか前回の説明では狭窄が50%以下の場合はカテーテルでの治療は行わないと言われたと思います。今回は、その部分は薬で治療とのことでした。
一応、これで一安心です。