カルデア大騒動
FGOのSSでありますが「マスターとの魔力供給(意味深)でフランシス・ドレイクがお目出度してしまう」
という話を主題としSSは現在も増えつつあるFGOのSSでもこの作品だけでしょう。
SSの構成としてドタバタコメディに時折シリアスと考察を混ぜており安定して読めます。
ぜひ読んでみてください。
追記
なおここのぐだ男はほかにもランサー・オルタ、
アン&ボニー、スカサハ、セイバー・ネロ・ブライドと関係を持っていた模様。
・・・もげればいいのに(血涙)
「さて、何というべきか……ある意味納得のメンバーというべきか」
言うまでもないが、カルデアのマスターは「げっへっへ、令呪さえあれば色っぽいねーちゃんとやりたい放題だぜ……」という卑劣漢ではない。
そんな軽薄な男が、男を手玉に取ってきたであろう歴戦の女性たちを御せるわけもないし、他の英霊たちから慕われるわけもない。
ではそんな彼が複数の女性と関係を結んだのはなぜか。それは一重に女性側がガンガン押していったからであろう。
「前置きは良い。さっさと結果を言え」
待合室だというのに、なぜか騎乗しているランサー・アルトリア・オルタ。
「やっぱり、妊娠していたらしばらくは海に出られないのかな?」
「生まれてから出ればいいじゃない」
三人でお楽しみだったらしいドレイク同様の女海賊、アン&メアリー。
「まあ、概ね見当はつくのだがな……」
余り期待していないらしい、影の国の女王スカサハ。
「余りもったいぶるな。余は寛大だが、気は長くないぞ?」
既にノリノリな、セイバー・ネロ・ブライド。
どうやら彼女たちは互いに誰がマスターと関係を持っていたのか、ある程度は把握していたらしい。
ただでさえ人類史の救済という大偉業の為に人類史と戦っていたカルデアのマスターは、夜も彼女達と水面下で戦闘をしていたのだ。
女傑たちから板挟みになっていた彼の心労を思うと、ロマンは感涙を禁じ得ない。
人類最後のマスターは、こんな化け物を相手に戦っていたのだ、と。
「……残念だけど、君たちは妊娠していなかった。期待させて申し訳ない」
評価規格外の幸運を持つからなのか、
或いはやはり星の開拓者だからなのか。それともその両方か。
動物実験でもあるまいし、同じ条件をそろえられるわけもないし、
そもそも妊娠していないことが普通なのでロマンは安堵さえ覚えていた。
仮にこの場の面々が全員妊娠していて、戦闘ができなくなったとしてもそこまで支障はないだろう。
冬木の時代とは違い、既にカルデアには分厚い層が存在している。
ただ、カエサルが危惧した通り感情では割り切れるものではない。なぜドレイクだけが、と思うのは一種自然なことだった。