昨日の夜ソウルで起きたハロウィンの悲劇。ウクライナ戦争に次ぐ今年の大事件だ。
事故というよりこれは事件だろう。
発生した経緯、そして今後の顛末も含めて韓国にとってはセウォル号沈没事故以来の社会的事件になると思う。
まず思ったのが、愚かなことを、ということ。
巻き込まれた人たちの危険を予知できなかった愚かさもあるが、それ以上に本来何らかの規制をすべきはずであった当局の愚かさがある。
日本人ならすぐ、今日、明日と渋谷で繰り返される(はずの)ハロウィンの喧噪を連想し、大丈夫かな、と思うだろう。
日本は大丈夫だと思う。なぜなら、
(1)この事件で規制、取締の動員が強化されるだろう。既に350人の警官の配備がなされていたが、倍増されるのではないだろうか。渋谷区と警察当局はかなりの危機感を持っていると思う。
(2)この事件で参加を見合わせる人が増えるだろう。本人はともなく家族がブレーキをかけるケースが多いと思う。
(3)参加する人たちも、この事件を見て、行動を制限するだろう。こんな状況下でハメを外した振る舞いをすれば、報道陣にキャッチされるだろうし、とてつもない顰蹙を買うことになる。
(4)ソウルの動画を見ると、そもそも韓国人は群衆行動に慣れていない印象を受けた。日本人なら譲るところを、ほとんど喧嘩腰でグイグイと押している映像が見られた。あのような行動は流石に日本人は取らないだろう。
事件が起きたのは、幅の狭い路地に限られているようだ。ちょっとした坂道になっていて、これが被害を拡大させたのだろう。大音響の音楽が流れていて、「止まって」とか「助けて」という悲鳴が後ろから押してくる群衆にはおそらく届かなかったのだろう。悪条件が重なったとしか思えない。加えてかよわい女性が多かったのも死者が増えた原因だろう。
パク大統領が失脚したきっかけとなったがセウォル号事件だった。今の尹大統領の場合、すでにろうそくデモが発生しているので、辞任を求める運動は加速するだろう。それが日本にとっていいのか悪いのか、流石に予測できない。
ハロウィンは、発祥の地ではより静かで、奥ゆかしいイベントだ。このような大群衆を巻き込む馬鹿騒ぎはない。それが群衆イベントと化したのはやはり渋谷のスクランブル交差点だろう。私は2006年頃までは渋谷の道玄坂に事務所を置いていたので知っているが、こんな馬鹿騒ぎはなかった。ネットで得た情報では2013年頃からハロウィンの時の賑わいが自然発生したようだ。
こちらの2014年の動画はかなり拡散されている。コメント欄を見ると分かるが、海外でも随分と話題になっている。
Halloween in Japan - Tokyo Costume Street Party 渋谷 ハロウィン
こちらは2013年のもの。ご覧の通り警察の規制は見られない。
2013年10月31日 渋谷センター街ハロウィン風景
ソウルはこれより前からあったのだろうか?それとも渋谷の騒ぎを単にパクッタのだろうか?
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今サクッと調べたら、ソウルでは既に2012年頃にはハロウィンの騒ぎがあったようだ。ということで日本が真似をしたのかもしれない。
結論。やはり地方都市での暮らしが一番。