アメリカ東南部を襲ったハリケーンイアンの全体の被害状況がどんどん明らかになっている。
フロリダ半島の西側には多くの島が半島に沿って並んでいる。全て橋を介して本土とつながっているが、そのほとんど全てが流されたか、吹き飛ばされたようだ。
こちらはそんな中、Pine Island の被害状況を報じる動画だ。
Pine Island Residents Stuck After Hurricane Ian Destroys Bridge
グーグルマップはこちら。
この地図を見ると、これらの島がどうやって形成されたかがなんとなく窺える。
そしてそのような島に住み着くことが、危険だ、という気配がにじみ出ていないだろうか?
日本でも言えることだが、昔は海岸近くの土地は人が住むところではないとして、避けられていた。やはり台風被害とか地震の津波被害とか、多くの災害を経験してきた知恵があったのだろう。
しかし近年、海沿い、川沿いの土地は景観を理由に人気がある。
アメリカでもビーチ沿いに住むのは、ある意味、夢のような生活として捉えられがちだ。
ノースカロライナ州やサウスカロライナ州、フロリダ州では、どうしてそんなに海の近くに住むの、と首を傾げたくなるほと岸辺近くに建っている家がある。基礎もなんとなく危うい感じだ。
カリフォルニアの西海岸でも、海際の崖の上のギリギリのところに家が建っていたりする。長い年月を経てこういう崖は崩落していき、海岸線は後退するのだが、お構いなし、といったところだ。
短い人生、ちょっとだけでも海の景色を楽しめればいい、という割り切りだろうか?
今回の被害を見て、アメリカ人の考え方も少し変わるかもしれない。
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フロリダのハリケーン被害。こんな余波もある。住宅市場の崩壊だ。
こちらの動画をどうぞ。
FLORIDA Housing Collapse Just Got WORSE (50% in Fort Myers?)
この動画主はフロリダに限らず、全米の住宅事情、近況をまとめて発信している。私は勿論アメリカに住むつもりはないが、アメリカの状況を知る上で、住宅事情というのは大きな指針になるので、重宝している。
彼によればフロリダの住宅市場が崩壊する理由は大きく2つ:
(1)フロリダへの流入人口の減少
(2)大規模なフロリダからの流出(彼は Migration Exodus と呼んでいる)
一つ無視できない補足要素は、今後この地域の保険料が急騰し、住宅維持費用も高額化することだ。
これらの理由で中流階級にとってフロリダは、これまでの夢の土地から、忌避すべき土地になってしまったといえよう。