今日は冬至。
しかも「朔旦冬至」という19年に1度の冬至。
「本日は、19年に一度の朔旦冬至です!」と連呼していたら
ねぇ、それなに?と他部署の上司に質問される。
【新月と冬至が重なる年の冬至のことで、19年に1度しか訪れません。
古来、冬至は極限まで弱まった太陽が復活する日、すなわち「復活の日」とされてきました。
太陽と月の復活の日が重なる朔旦冬至は、非常におめでたい日だとされ、古来朝廷では盛大な祝宴を催したといわれています】
という感じを伝えたかったのだが、
「新しいことが始まる、良い日です!」
ざっくりとした一文になり、
「・・・えっと、、、なんか、私、怪しげですかね、、、」とつぶやくと
そんなことはないよ(自分の質問でやる気がさがったらどうしよう・・・)的な励まし。
売り場を手直ししていると、店内放送で先程の上司に呼ばれる。
「はい。もしもし」「柚子が傷んでたって、お客さんから電話だよ」
お客様から、、、電話、、、、。
はて。どうしよう。
今日は社員は上記の上司しかいない。しかし、野菜とは縁もゆかりもない。
私が行くべきか。いやはや正社員に委ねるべきか。
うーん。うーん。。。。「もしもし、お電話変わりました」と出る。
相手は私より少し上ぐらいの、とても感じの良い女性だった。
「大変申し訳ありませんでした。今からお伺いしたいのですが、ご住所を教えていただけますか?」
今日は冬至。柚子湯。他の選択肢が見つからなかった。
番地を聞くと、なんと最近開発された場所でカーナビには表示されないらしい。
それでも、柚子を届けねばならない。これは使命だ。
しかし、とっても残念なことに、私は方向オンチ。
「あの、迷うかもしれないので、電話番号を教えていただけますか?あと、目印はありますか?」
グーグルマップにも記載されていない番地。
目印は、最近できた介護施設。そしてお隣にヤシの木。
ヤシの木・・・。
残念ながら、私はこういう木と間違えていた。
寒いので制服のジャケットから、コートに着替えて、
印刷した地図を手に、「いってきます」と上司に挨拶。
「近いの?」「近いんですけど、場所が全く分かりません。私、劇的な方向オンチなんです(泣」
大体の場所は、地名でなんとな~くイメージはついていたけど、番地は見当もつかない。
いいや。
その時に考えよ!(´∀`)
と、車を運転して、すぐに「その時」がくる。
うーん。ここは右か?左か?
ま、いいか。介護施設まで行ってから、決ーめよ!(´∀`)
方向オンチの人の、頭の中ってどんなですか?と疑問の方に説明します。
だいたいの目印の場所が、【ゴール地点】と思っています(´∀`)
だから、その目印の場所について
「Σヽ( ゜д゜)ノ ワッ!! ここはゴールじゃない!!!」と慌てます。
がーん。
介護施設についたけど、もうわかんなーい。どうしよう。
「柚子が傷んでいてクレーム対応に行きます。どうしましょう。どうしよう。仕事が終わりません、今日はごめんなさい」
お休み中の直属上司に、メールを打つ。
牧場の羊が迷走している姿が伝わっているであろうか。
もう、私が「ごめんなさい」を言ってる時は、ほとんど白旗を振っている時である。
上司から電話が着たけど、それに出る余裕のない私。もうどんだけダメなんだw
もう外は真っ暗である。さすが冬至。
すでに闇ではないか。おー、(´;ω;`)
介護施設に聞きに行こうか、、、と駆け寄ろうとして、踵を返す。
(あっちにある、税理事務所に聞きに行こう!)
方向オンチの掟、その2。勘に全力で頼る。
なんか、降りてくる瞬間があります。
ああ、あそこの灯りは、優しい人情の灯りのような気がする~(´∀`)
コンコンとドアをノックして「すみません、道に迷ったんですけど」と言う。
迷ったんではなく、スタート時から考える気がなかったとは言えない。
初老の男女。そして私と同世代の男女の4人がいた。
「行きたいところの番地が、地図にないんです」
と、今思うと、とんでもないボールを投げる私。
それでも、税理士さん達は一生懸命に考えてくれていた。「何か、目印とか、ないの?」
目印は、ヤシの木だそうです。。。
「ヤシの木・・・・・」「・・・・」「・・・」「・・・・」
あっちじゃないかなぁ、と初老の男性が斜め向こうを指さした。
じゃ、そっちに行ってみます(´∀`)と言うと、
ちょっと待って!!と若い男性が「この坂を下ると、確か新興住宅地があるよ」と。
じゃ、そっちに行ってみます(´∀`)
方向オンチの掟、その3。聞いたところは、とりあえず行ってみる。
迷ったり疑ったりしない。だって、自分があまりにも無で、途方に暮れてるから。
藁をもすがる気持ちなので、ありがたや!ありがたや!と何でも行ってみちゃう。
聞いたとおりに車を運転すると、なんか暗闇にずどーんと見えてきた。
これか、ヤシの木!!!
山を切り開いた場所に、ヤシの木。
南国が好きなのだろうか。うんうん。
さて、そこからもう一難関。
隣ってどこだ。
ヤシの木の家は角地であった。
左隣に一件。後ろに一件。道を挟んで右に一件。
後ろの家かな。ここも一応、お隣さんだよなぁ・・・と見たら、ハズレ。
ああ。あまのじゃくな性格が忌々しい。
大人しく左隣の家に入ればよかった、とまだ舗装されていない砂利道をザクザク歩くと
道を挟んだ右の家のドアが少し開いている。
灯りが漏れていて、よく見ると幼稚園児のような女の子がこっちを見ている。
「あの~。@@さんの家はどこですか~」「ここです」
(∩´∀`)∩ワーイ
自力でたどり着きました!!!←全然、自力でないのに、当時は感動した。
商品を確認して、代替えの品をお渡しして、
謝って、そして女の子に「寒いのに待っていてくれてありがとう!!!」と御礼を述べる。
ああ。この嬉しい気持ち。
どうしよう。抑えきれません、この溢れるような嬉しい気持ち!
税理士事務所へ向かい「着きました!ありました!これ、柚子なんですけどどうぞ!!!」
と、余分に持参していた商品の柚子を渡してきた。
えっ、いいですよ、そんな・・・「いえいえ(´∀`) 今日は冬至ですから!柚子どーぞ!」
ありがとうございました!!と言って、出てきたんだけど、
思い返すと制服着てないから、おまい誰だ?って話なんだよなw
突然ドアを開けて入ってきたかと思ったら、柚子を置いて去っていく女。
ふんふんふーん♪(・´з`・)
と、ご機嫌で店に戻り、( ゜д゜)ハッ!と気づく。
何パック柚子を配ってきちゃったんだ。。。がーん。
「お休み中にすみませんでした。こうこうこうで、クレーム対応は無事に終えたのですが、」
「?」
「嬉しくなって、道を教えてくれた税理士事務所に柚子を配ってきちゃいました」
「・・・あ、いいよ(^_^;)」
今日も何ともカオスな一日であった。今日も、ザ・年末。
マッサンのエマ、超可愛い!!マッサンのデレデレ具合も最高!!!
明日から、新しい私が始まると信じて!!!おやすみなさい。