ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

レポート「日本解放社会学会大会in松山大学」

2007-09-08 02:43:11 | Weblog
7日金曜日から始まったセクシャルマイノリティの学会大会
1日目に参加してきました!

午後休もらったので、仕事を大急ぎでこなしてから
午後からのテーマ部会に参加してきました。

60人くらい参加でしょうか?全国からたくさんの研究者の方たちが集合!

午後からのテーマ部会では、セクシュアル・マイノリティの立場から
「隠す」ことと「語る」こと、とというテーマでまず3名の方の報告が
制限時間25分間という限られた時間で超速球で行われていきます。

演台に立つ報告者の皆さんが大急ぎながらも次々と的確にポイント抑えながら
説明している様は、スゴイ頭の回転速い!の驚き!

加藤慶さん(目白大学)から、LGBT学生が安心して学べるキャンパス
を目指して、各大学の「キャンパスハラスメント」の規定における
セクシャルマイノリティの取り扱い調査の報告がされました。

大学によっては規定の中に性的指向などしっかり明記されているものや
「ホモねた」で同性愛を嘲笑すること・・などまでより分かりやすく書かれて
いる大学なども紹介され、そのような規定が大学で考えていることに驚きました。

加藤さんからは、学生の自助サークルの活動や実践的な取り組み、社会への
働きかけなど、若くて行動力みなぎる話をしてくれました。

堀江有里さん(花園大学ほか非常勤講師)からは
〈クローゼットから出る〉ことの不/可能性として、クローゼットと
カミングアウトの間に生じる境界線の話

カミングアウトすることはどういうことにつながるか?個人的な語りに
とどまらない政治性(個人的なことは政治的なことである)の行動であることや、
カミングアウトすることで「解放」される、というより主導権を回復するための
「抵抗」としての行為であるということ。そして、それは同性愛者の問題ではなく
「同性愛者にカミングアウトさせる」社会構造の問題ということ・・など、
自分にとっては改めて整理になる興味深い話に引き込まれました。

土肥いつきさん(高校教員)からはトランスジェンダーとしての生き様を
活き活きと話していただいて、性同一性障害とという治療を前提とするカテゴライズでは
おさまりきらないものの大切さを伝えてくれました。

3人それぞれの報告がされた後、討論質問にうつり、突っ込んだ話がされます。

参加者の中からセクシャルマイノリティの抵抗運動?が、他の同和問題や在日問題と比べて
盛り上がらないのは、当事者自身にルサンチマンなエネルギーが無いので同じような運動に
繋がらないのではないか?という挑戦的な疑問が投げかけられました。

当事者の仲間同士で子供の頃からの教育、親から子への教育などが無いことは
エネルギー生み出すことにならないし、世代を超えて戦う継続性はないですもんね。

しかし、一番力になってほしい家族にまで隠さねばならないLGBT当事者の立場を
考えると、親から差別に負けるな!と叱咤激励されることは無いのですから。

幼いときより社会はもとより家族を含めても疎外感を感じているLGBT当事者の
立場は、その点を見ればより辛い立場にいると言えます。

俺の様々な活動を振り返れば、エネルギーの元はといえばルサンチマンであると思えます。
自分を排除しようとした家族であり、社会であり・・
でも、その感覚を仲間同士で共有できることが多いか?といえばそうではありません。

なぜ私たちゲイは自分たちの状況を変えていく為にに社会に求めていかねばならないか?
当事者としての誇りとは何か?・・
なんて話がコミニティの中で日頃から伝えあえるシステムでもあれば、多くの
当事者の意識も高まっていくだろうな?とは俺も感じるところです・・・

多くのLGBT当事者がなぜに行動をしないか?
先の選挙のことにも通じますがとても気になるところではあり、この学会で
今後も追求して行って欲しいところだなと感じました。

いやあ、面白かったですよ~!

その後の懇親会では多くの方と挨拶することが出来ました。
明日の2日目も楽しみです!!


■■第23回日本解放社会学会大会■■
(2007年9月7日~8日 於:松山大学)
http://sociology.r1.shudo-u.ac.jp/liberty/taikai/taikai07.html


★★今週末はこんなイベントも松山であります★★

「ふれあいフェスティバル2007」
9月9日(日)10-17時 松山市、いよてつ高島屋7~9Fで
人権啓発イベントが開催されます。

レインボープライド愛媛では様々な人権問題としてセクシャルマイノリティを
意識してもらうきっかけにと、レインボープライド愛媛のチラシを会場に
置いてもらうように手配しました。
どこかにあるはず!!探しに行ってみてください(笑)

9日はいよてつ高島屋内で、人権啓発のいろいろなイベントが用意されているようです!
ぜひ寄ってみてくださいね!

「ふれあいフェスティバル2007」
http://www.pref.ehime.jp/h15900/1185660_1941.html
↓PDFチラシ
http://www.pref.ehime.jp/ICSFiles/afieldfile/2007/08/07/1_tirashi2.pdf
コメント
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