ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

NHK「坂の上の雲」の一直線

2009-12-18 02:49:42 | Weblog
のぼってゆく坂の上の青い空にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、
それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう・・・(司馬遼太郎「坂の上の雲」あとがき)

スペシャルドラマ「坂の上の雲」の放送が始まっている。
描かれる秋山真之 秋山好古 正岡子規が松山生まれ、ドラマで松山が描かれることで
地元松山は大いに盛り上がっています。

ドラマも非常に良く出来ていて、今描かれているような青春まっしぐらの坂の上の雲を
目指してただただ一直線の展開は、現代の人に忘れかけた何かを思い起こし、
高揚感揺さぶるものがあります。

下を向いて歩くことが当たり前になりつつあるこの不況下の日本で
頭を上げて胸を張って歩いてみようか?と思い起こす情熱感が思い出されます。

本当に良く出来た演出に、何度も目頭熱くなってる自分があります。
松山の田舎から、このように情熱的な3人が出たことを誇らしくも思います。

久石譲の音楽も、サラブライトマンの歌も大変感動的で
絵のつくり込みの凄みも、大河ドラマ以上のものに感じる。
渡辺謙の深い語りも唸らずにはいられません。

1話が90分と大河ドラマの2話分。
年内に5話放送し、来年再来年と3年間に渡って毎年この時期に放送。
全14話とのこと。

3年間という長丁場で毎年再放送もされ、松山に注目が当たり続けるのは間違いなく、
松山では漱石の「坊ちゃん」の街に続いて「坂の上の雲」の街となるよういろいろやってます。
(坂の上の雲に関連した商品もいっぱいで、名前を冠した新銘菓も次々登場してる!)


この小説の映像化には、原作者の司馬遼太郎が「軍国主義的になりすぎるから」と
生前断り続けてきたという。

死後6年経ち、残された家族より意思は翻えされ、ドラマ化の了解を得る。
当時小泉時代のタカ派の後押しもあってか、推し進められていきました。

日露戦争と言う坂の頂き?に向かって、軍人が英雄的に描かれていくだろうところを
想像すると、ミリタリズムを刺激していきそうで嫌~な感じもしているのですけれど、
この青春一直線が日本のその後にどのように影響与えていくのか、どう描かれるのか
じっくり見て行きたいと思っています。

ドラマがホントにうまく出来ているだけに、どうしたってこのイケイケ高揚感が多くの人を
鼓舞し、時代の空気や戦争への意識さえ変えてしまいそうな不安もよぎらずにはいられない。
でも、そんなことなどは吹き飛ばしてしまうほど、圧倒的な面白さで描かれている。

原作ですが、今描いている2話ぐらいのところまで興奮して読みました。
そのあと軍記物風になっていくあたりから俺はついていけなくなって、今は途中休憩中。

本よりドラマで先を見ることになってしまいそうです。

日本の開化期というものの実感が、他国との戦争の勝利によって満たされて来た歴史なのか?
これから戦争が次々描かれていくが、高度経済成長とも無縁な現代の2、30代にはどう映るだろう。


■NHK坂の上の雲
http://www9.nhk.or.jp/sakanoue/
■松山放送局「坂の上の雲」
http://www.nhk.or.jp/matsuyama/sakanoue/index.html
■坂の上の雲ミュージアム(松山)
http://www.sakanouenokumomuseum.jp/
■坂の上の雲ファンサイト
http://www.sakanouenokumo.jp/
http://sakanouenokumo.hp.infoseek.co.jp/
コメント
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