占術 - 凶と出たらどうする?
どうもしません。
たまに占ってもらって悪い事を言われたら本当に悪い事が起きた、という意味の事を言う人がいますが、大きな間違いです。
そもそも占断の結果は未来を予言したり、まして原因になったりするものではなく、これをほうっておくとこういう結果になるよ、というシナリオリーディン グのようなものです。結果には原因がつきもの。むしろ何が原因で何が起きるというのか。なぜ凶なのかをよく吟味して、本当に起こり得る未来なのかを判断し てから対処を決めなければなりません。そして、前言の通り、占術は未来の原因にはなり得ないのです。
吉か凶かを気にするよりも、現在の自分が置かれた状況をトータルに見直して、問題があるかないか、将来方っておくと問題になりそうな芽はないかをチェッ クして、問題が発現する前に対策を講じるために占術による分析がある訳で、占術には緻密な分析が要求され、意思決定者には的確な判断が要求される訳です。
何の努力もしないで無条件に幸運が訪れる、なんて事は世の中まず起こり得ません。
そんな事を告げられるほど占術は愚かではないし、暇でもないのです。占断結果をどう受け止めるか。これは占術の運用上の問題であって占術自体に責任のあ る話ではありませんが、世の中には無意味なまでにこれを気にする人がたまにいるのが気になります。繰り返しますが、占いで凶が出たから悪い事が起きるので はなく、もともと悪い事が起きるだけの原因があるから起きるのです。占術はそれを事前に発見するためのツールにすぎません。そして、ツールである以上、そ れを上手に使って役立てる事も出来るし、使いこなせず、結局凶運にみまわれてしまうケースもあるのです。
占術を用いるとき、正しく向かい合わないと、せっかく自分に備わった可能性を見誤るだけでなく、災いを防いで身を守る事すら失敗する事になるのです。し かし、それはあくまでも用いる人の責任です。しかしながら、そういう態度を表明して大衆を啓蒙する占術家が少ない、という現実も一方にはあるようで、占術 家に嫌な事を言われて気にしてたり、占術に全く否定的になってしまっている不幸なケースが後を絶たないのも残念な現実です。Yahoo質問箱などを見る と、そういう質問が山ほどあります。
やはり程度の低い文化レベルに甘んじている一般大衆と、それに迎合して儲ける事しか念頭にないマスコミが主流を占めているような国では、アカデミックな占術体系は育たないのでしょう。これはどっちもどっちで手のつけどころがない感じです。