PHIVOLCSフィリピン火山地震研究所の発表では、4月9日火曜日の午後5時48分、
ダバオ州サランガニ県バルト島の南東368キロでマグニチュード6.7の地震が発生した。
震源の深さは10キロで、地殻変動によるものである。
震度は以下の地域で感じられた:
震度 II - Malungon、Sarangani
震度I-サランガニ州アラベル、グラン、キアンバ、ダバオ州ドン・マルセリーノ;
ダバオ・デル・スール州ディゴス市
PHIVOLCSによると、この地震による被害はでていないが、余震の可能性がある。
地震が発生した場所にもかかわらず、PHIVOLCSは津波の脅威はないと発表した。
環太平洋火山帯に位置するフィリピンには列島を南北1600キロメートルにわたって縦貫する
「フィリピン断層」など多数の活断層があり、フィリピン海プレートやユーラシアプレートなどの
プレート群に囲まれている。
日本に劣らぬ地震大国だが、
1976年8000人以上が死亡したとされるミンダナオ島地震(M7.8)
1990年1600人が犠牲になったルソン島中部地震(M7.6)
などの甚大な被害が出ない限り、フィリピン国民の関心は自然災害に関してあまり
関心がないように見受けられる。
日本のように時にテレビ番組を中断して情報を伝えることはほとんどない。
甚大な災害が起きても、エンターティメントバング組が流れる。せいぜい、
朝一番のニュースそして時折放送されるニュース位である。
2023年11月17日のミンダナオ島西ダバオ州沖合でM6.8の地震が発生し、11人が亡くなったが、
地元メディアの続報は少なく、その災害状況もFacebookに写真が多少掲載されるくらいであった。
PHIVOLCSフィリピン火山地震研究所はホームページで事細かに情報を提供しているが、
情報が多少遅い。そのホームページの存在すらしらない国民が非常に多い。
フィリピン政府は、地震発生時国民に十分な情報提供しないことに加え、報道機関は
マニラ首都圏に一極集中しており、ミンダナオ島など遠隔地での被害には派遣するまで時間を要する。
さらに言えば記者や編集者だけではなく、国民も直接揺れを感じない限り関心は薄いようである。
日本のように災害後に、ボランティアが週末に現地に駆け付けるといったこともほとんどない。
地震に限らず、台風や火山の噴火などで世界規模の災害が相次ぐフィリピンでは、
国民は一種の諦めがあるようにも感じる。災害は運命との受け止めているように思える。
現実、今の自分の生活を送るのが精いっぱいの国民が多いともいえる。
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