アマゾン熱帯雨林の面積が1967年ごろに比べて20%消失していることが、最新の調査で分かった。33年前にNASAの衛星が撮った写真と比較し、最新式のカメラで撮った衛星写真で精密な計算がなされ、その差がはっきりしている。ここ数年間も森林伐採が続けられ焼き払われていることが大きな問題になっている。
アマゾン熱帯雨林は世界最大面積を誇る熱帯雨林である。略してアマゾンとも呼ばれているこの地帯の70%の面積はブラジルに属している。
植物はエネルギーを得るために二酸化炭素を利用して光合成を行い、炭素を固定するとともに酸素を放出する。アマゾンは二酸化炭素を吸収する量が多いため「地球の肺」とも呼ばれている。それが主に牛の放牧地を造成するために急速に森林が焼き払われている。
2006年の国際連合食料農業機関(FAO)の報告ではここで伐採された森林の7割が放牧地へと転換されている。また中国での中流階級の出現と、ヨーロッパの狂牛病のために食糧補給向け畜産のための大豆餌の需要の増大によって、大豆畑への転換も増加している。
このため、環境保護団体のグリーンピース(NGO)とマクドナルドなどの食品業者がカーギル社などの穀物の主要取引会社に対し、アマゾンの転換畑で生産された大豆を2年間買わないようにとの合意もあったほどである。
しかし、それにも増して地球温暖化の影響が世界の食糧生産に深刻な影響を与えている。また数年前の食糧危機の経験から、いまや主要な各国が競って農業生産地の国際農地賃貸契約を含む世界農業投資に動いている。これを「ランド・ラッシュ」と呼ぶそうだ。
世界自然保護基金(WWF)は2030年までに、最大でアマゾン熱帯雨林の60%が破壊され、アマゾン地域の森林伐採の影響で、二酸化炭素の排出量が555億トンから969億トンに増える可能性があると報告した。
20世紀後半から21世紀にはいった今日までのアマゾン森林面積、年あたりの森林減少面積、1970年(100%)に対する比率、1970年からの森林減少面積などの詳しい統計表がある。紙面に限度があるので表の掲載はできないが、人の活動で発生する温暖化ガスの気候変動に対する反応量は明らかに増加していることが理解できる。
温暖化ガスのもっとも代表的なガスはダイオキシドガス(二酸化炭素ガス)、メタンガス、亜硝酸化窒素ガスがある。いま地球上で温暖化ガスを発生させる大きな原因となる人の活動別に順番を見てみることにする。
火力発電廃棄ガス21・3%、生産工場廃棄ガス16・8%、運輸輸送燃料燃焼ガス14・0%、農畜産廃棄ガス12・5%、化石燃料燃焼ガス11・3%、家庭汚物廃棄ガス10・3%、土地開発・生物有機体燃焼ガス10・0%、都市廃棄物処理ガス3・4%となっている。
では、アマゾンの森林伐採がどうして影響されるかとみると、アマゾンの伐採は放牧場が7割、その他は大豆栽培地への転嫁ということだが、伐採と同時に焼いて二酸化炭素を大量に大気中へ放出する。家畜が増えることで大気中の炭酸ガスの固定量は大きく減り、むしろ家畜の呼吸で酸素も減り、排出糞尿からでるメタンガスも増大する。大豆栽培生産地に転換しても、化学肥料を使えば余剰窒素態ガスが充満する。
さらに、農薬の使用で土地の疲弊を招き、紫外線などによる土壌微生物の絶滅が進み、植物による大気中の窒素固定ができなくなって土地がますます砂漠化していく。これが食糧危機を招き、果てはアフリカのように水戦争を引き起こしかねない状況になるだろう。
30数年で20%が失われたアマゾンの森林は、このまま放置しておけば100年後にはアナコンダばかりでなく、ワニやピラルクなどのミイラが現出し、アマゾンの本流もわずか数メートルの幅しか残らないかもしれない。アマゾンの砂漠化は他国のそうした情況より変化が早いといわれている。
最近は毎日大雨が降り続く思っていたところ、今度は強い紫外線を差し込むような鋭い光線で熱い日が続いている。これから先の気象変動の影響が危惧される。いまからでも心ある人たちだけでも、力を合わせて温暖化ガスを減らすための行動を起して欲しいものである。
アマゾン熱帯雨林は世界最大面積を誇る熱帯雨林である。略してアマゾンとも呼ばれているこの地帯の70%の面積はブラジルに属している。
植物はエネルギーを得るために二酸化炭素を利用して光合成を行い、炭素を固定するとともに酸素を放出する。アマゾンは二酸化炭素を吸収する量が多いため「地球の肺」とも呼ばれている。それが主に牛の放牧地を造成するために急速に森林が焼き払われている。
2006年の国際連合食料農業機関(FAO)の報告ではここで伐採された森林の7割が放牧地へと転換されている。また中国での中流階級の出現と、ヨーロッパの狂牛病のために食糧補給向け畜産のための大豆餌の需要の増大によって、大豆畑への転換も増加している。
このため、環境保護団体のグリーンピース(NGO)とマクドナルドなどの食品業者がカーギル社などの穀物の主要取引会社に対し、アマゾンの転換畑で生産された大豆を2年間買わないようにとの合意もあったほどである。
しかし、それにも増して地球温暖化の影響が世界の食糧生産に深刻な影響を与えている。また数年前の食糧危機の経験から、いまや主要な各国が競って農業生産地の国際農地賃貸契約を含む世界農業投資に動いている。これを「ランド・ラッシュ」と呼ぶそうだ。
世界自然保護基金(WWF)は2030年までに、最大でアマゾン熱帯雨林の60%が破壊され、アマゾン地域の森林伐採の影響で、二酸化炭素の排出量が555億トンから969億トンに増える可能性があると報告した。
20世紀後半から21世紀にはいった今日までのアマゾン森林面積、年あたりの森林減少面積、1970年(100%)に対する比率、1970年からの森林減少面積などの詳しい統計表がある。紙面に限度があるので表の掲載はできないが、人の活動で発生する温暖化ガスの気候変動に対する反応量は明らかに増加していることが理解できる。
温暖化ガスのもっとも代表的なガスはダイオキシドガス(二酸化炭素ガス)、メタンガス、亜硝酸化窒素ガスがある。いま地球上で温暖化ガスを発生させる大きな原因となる人の活動別に順番を見てみることにする。
火力発電廃棄ガス21・3%、生産工場廃棄ガス16・8%、運輸輸送燃料燃焼ガス14・0%、農畜産廃棄ガス12・5%、化石燃料燃焼ガス11・3%、家庭汚物廃棄ガス10・3%、土地開発・生物有機体燃焼ガス10・0%、都市廃棄物処理ガス3・4%となっている。
では、アマゾンの森林伐採がどうして影響されるかとみると、アマゾンの伐採は放牧場が7割、その他は大豆栽培地への転嫁ということだが、伐採と同時に焼いて二酸化炭素を大量に大気中へ放出する。家畜が増えることで大気中の炭酸ガスの固定量は大きく減り、むしろ家畜の呼吸で酸素も減り、排出糞尿からでるメタンガスも増大する。大豆栽培生産地に転換しても、化学肥料を使えば余剰窒素態ガスが充満する。
さらに、農薬の使用で土地の疲弊を招き、紫外線などによる土壌微生物の絶滅が進み、植物による大気中の窒素固定ができなくなって土地がますます砂漠化していく。これが食糧危機を招き、果てはアフリカのように水戦争を引き起こしかねない状況になるだろう。
30数年で20%が失われたアマゾンの森林は、このまま放置しておけば100年後にはアナコンダばかりでなく、ワニやピラルクなどのミイラが現出し、アマゾンの本流もわずか数メートルの幅しか残らないかもしれない。アマゾンの砂漠化は他国のそうした情況より変化が早いといわれている。
最近は毎日大雨が降り続く思っていたところ、今度は強い紫外線を差し込むような鋭い光線で熱い日が続いている。これから先の気象変動の影響が危惧される。いまからでも心ある人たちだけでも、力を合わせて温暖化ガスを減らすための行動を起して欲しいものである。