昨年9月に顕在化した世界金融危機。真っ先にその波を受けた在日ブラジル人たちの苦境は、当初の予想をはるかに超え、まさに「崩壊」の様相を示した。
派遣雇用を切られ住宅を失う人が出、雇用保険の受給期間も次々と切れる。親の失業により子弟はブラジル学校に通うことが難しくなり、生徒減少により閉校に追い込まれるところも出てきた。
公立校への転校に備える政府主導の日本語教室はまだ始まったばかり。大人たちの再就職にも日本語能力が壁となり、現実は厳しい。
一方、地域による食料支援が各地で行われている。日本で踏ん張りながら農業や介護など、新しい道を切り開こうとする人たちも出てくるなど、在日コミュニティと地域との関わり、ブラジル人自身の意識の変化など新たな兆しも見え始めた1年だった。
法務省の統計によれば、昨年10月からの1年間で約6万5千人のブラジル人が帰伯したと見られる。年末までには7万人を超えているだろう。
戦後移民の総数を軽々と上回る昨年来の人口移動。現在帰国している人たちの今後の動向とあわせ、来年も予想を超える状況が出てくるかもしれない。
派遣雇用を切られ住宅を失う人が出、雇用保険の受給期間も次々と切れる。親の失業により子弟はブラジル学校に通うことが難しくなり、生徒減少により閉校に追い込まれるところも出てきた。
公立校への転校に備える政府主導の日本語教室はまだ始まったばかり。大人たちの再就職にも日本語能力が壁となり、現実は厳しい。
一方、地域による食料支援が各地で行われている。日本で踏ん張りながら農業や介護など、新しい道を切り開こうとする人たちも出てくるなど、在日コミュニティと地域との関わり、ブラジル人自身の意識の変化など新たな兆しも見え始めた1年だった。
法務省の統計によれば、昨年10月からの1年間で約6万5千人のブラジル人が帰伯したと見られる。年末までには7万人を超えているだろう。
戦後移民の総数を軽々と上回る昨年来の人口移動。現在帰国している人たちの今後の動向とあわせ、来年も予想を超える状況が出てくるかもしれない。