秘宝「黄色い骨」が、盗まれてしまいました。
容疑者はこの、白まゆげ犬です。
白まゆげ犬は
秘宝「黄色い骨」を背中に担いで逃げるところを
目撃されているのです。
ココンボ刑事は、白まゆげ犬を問い詰めますが
白まゆげ犬は「私にはアリバイがあります」と
言い張るのです。
証拠は次の、四枚の写真です。
「1時に、
私はこの扉の前に立っていました。
2時には、たまたま通りかかったココンボ刑事と
ここで立ち話をしましたよね」
確かにそのことは
ココンボ刑事もよく覚えています。
「3時にもじっとここに立ち続け
4時までずっと、ここにいたのです。
だから、私には1時から4時までのアリバイがあるのです」
この写真の場所からから現場の宝石店まで
往復すると1時間以上かかります。
1時間ごとにここで撮った写真があるのなら
白まゆげ犬には、宝石店に盗みに入ることは不可能です。
アリバイ成立というわけです。
ココンボ刑事は、考えこんでしまいました。
白まゆげ犬には本当に、
アリバイがあるのでしょうか。
あの4枚の写真には、
なにかトリックがあるのではないだろうか・・・。
真剣な顔で考えます。
首をひねって考えます。
時には体を動かして
血のめぐりをよくしながら、
考え続けました。
「うちのかみさん」の代わりに
「うちのぞうさん」にも相談して考えるうちに・・・
ついに、ココンボ刑事は
写真のトリックを見破ったのです!
「写真のマルの部分を見てください」
と、ココンボ刑事は謎解きを始めました。
1時の写真と
2時の写真は、
フェンスの脚が、端から2本目の縦軸に止まっていますが
3時の写真では、
それが、端から三本目の軸になっています。
4時の写真では、またもとの位置に戻っていますね。
だから、3時の写真だけは、
別の日に撮ったものなのです」
犯行時刻は3時前後と分かっています。
2時と4時に、この場所にいた白まゆげ犬ですが
3時にはここにいなかったことが、
これで証明されました。
「やい。おとなしくお縄を頂戴しろ」
急に、日本の時代劇調になった、ココンボ刑事です。
「ひえー。参りました」
白まゆげ犬はついに犯行を自供し
秘宝「黄色い骨」も無事に
持ち主の元に戻りましたとさ。
めでたしめでたし。
刑事ココンボシリーズにはほかに「刑事ココンボの名推理」があります。
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