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福岡・九州北部応援blog

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九州交響楽団を支えている法人様 ~弦楽器工房まつもと~

2022年05月17日 | 音楽

福岡に拠点を置く「弦楽器工房まつもと」は、弦楽器の修理や調整を専門に行う法人でありながら、地域の音楽文化を支える重要な存在でもあります。月刊「九響」に継続的に広告を掲載されていることから、九州交響楽団(通称・九響)を支えている法人様である事が分かります。

そんな「弦楽器工房まつもと」では、音楽の魅力をより多くの人々に届けるために、自ら音楽会を開催されています。その名も「浜の町で音楽会」。福岡に「浜の町」という地名は見当たらないので、福岡市の「浜の町病院」で行われるロビーコンサートかと思いきや、実際の会場は「弦楽器工房まつもと」内のスタジオとのこと。

注目すべきは、第20回となる今回の公演内容です。なんと九響から、4人中3人ものメンバーが出演されるという豪華なラインナップ。その中には、第2ヴァイオリン首席の山下大樹さんのお名前も。山下さんは福岡出身でありながら、第2ヴァイオリン担当ということもあり、普段はなかなかソロパートを聴く機会が少ない存在。さらに、九響からは佐藤仁美さん、飯田拓斗さんも出演されます。

演目は「セビリアの理髪師」や「魔笛」といったクラシックの名曲ばかり。公演は1日2回、それぞれ20名限定で開催され、料金は3,000円。少人数制ならではの空間で、プロの演奏にじっくり耳を傾けられる貴重な時間になることでしょう。

 

 

 

 


九州交響楽団のラプソディ

2022年05月14日 | 音楽

連休最終日、福岡サンパレスで開催された九州交響楽団のコンサートに足を運びました。メインプログラムはジョージ・ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。指揮者は茂木大輔氏、ゲストピアニストは山下洋輔さんでした。

覚え書きを兼ねた感想です。

  • アルルの女:行進曲風の力強い旋律は「ファランドールのテーマ」かな? 何かの楽器の教則本に出てきたメロディ。フルートの有名な部分は入っていなかった。
  • ラプソディ・イン・ブルー:冒頭部分の印象的なクラリネットは「グリッサンド」という技を使っているらしい。トロンボーンのような楽器であれば、スライドさせる事で音階のない音を出せるでしょう… しかし、縦笛みたいな楽器で、よくこんなの出来るよなー と感心。次いで、ミュートトランペットが来たーっ。バスクラリネット、来たーっ。ホルンも来たーっ。ピアノは、長い長いソロパート。子供が鍵盤を無造作にバンバン叩いて「そんな弾き方してはいけませーん」と怒られる。一見そんな感じの弾き方なんだけど、ちゃんと和音になり、オーケストラと調和する。市川海老蔵さんが「型を覚えた上で崩すから『型破り』と言われるのであって、型を覚えていない『形無し』とは違うのだ」と発言しておられたのを思い出しました。そして、もしかしたら楽譜に「気の向くままに、自由に好きなように演奏していいよ」と書かれている部分があるのかもしれません… にしても、途中で「運命」や「田園」や「新世界」を挟み込むなんて、自由過ぎるでしょう(注:これは誉め言葉です)。そして、それに乗っかるオーケストラの対応力もすごかった。ラプソディを日本語に訳すと「狂騒曲」。その名の通り、クレイジーでした。後から知ったのですが、どうもこれが山下氏の十八番となっており、ファンの方も、それを待ち望んでいるっぽい… そして、ピアノの演奏中ふと見ると、指揮者がめっちゃ踊ってる!? 前半後半を入れ替えて、この曲がラストでも良かったような気がした。
  • ドヴォルザークの交響曲第8番:ドヴォルザークの交響曲といえば、有名なのは「第9番(新世界より)」。しかし、クラシックファンは、既に「第9番」を聴いた事があるからなのか。そればかりでは、通なクラシックファンが満足しないのか。夏に「第9番」の演奏予定があるためなのか。指揮者が選んだのは、その1つ前に作られた「第8番」でした。チェコから新世界(アメリカ)に移住する直前に作られた音楽、という所が、この曲を解釈するヒントになるのかもしれません…
  • アンコール(ユーモレスク):弦楽器だけの演奏。文句なしに上手かった。ですが、アンコールを求める拍手は、特定楽器の人達だけに向けられたものではなかった… なので、微妙な気持ちになってしまった。アンコールの曲目は、フルオーケストラで演奏出来るナンバーの方がいいな、と思った。