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九州交響楽団のラプソディ

2022年05月14日 | 音楽

連休最終日、福岡サンパレスで開催された、九州交響楽団の「ラプソディ・イン・ブルー」コンサートに行ってきました。

指揮者は茂木大輔氏で、ゲストピアニストは山下洋輔さん。

 

覚え書きを兼ねた感想です。

  • アルルの女:行進曲風の力強い旋律は「ファランドールのテーマ」かな? 何かの楽器の教則本に出てきたメロディ。フルートの有名な部分は入っていなかった。
  • ラプソディ・イン・ブルー:冒頭部分の印象的なクラリネットは「グリッサンド」という技を使っているらしい。トロンボーンのような楽器であれば、スライドさせる事で音階のない音を出せるでしょう… しかし、縦笛みたいな楽器で、よくこんなの出来るよなー と感心。次いで、ミュートトランペットが来たーっ。バスクラリネット、来たーっ。ホルンも来たーっ。ピアノは、長い長いソロパート。子供が鍵盤を無造作にバンバン叩いて「そんな弾き方してはいけませーん」と怒られる。一見そんな感じの弾き方なんだけど、ちゃんと和音になり、オーケストラと調和する。市川海老蔵さんが「型を覚えた上で崩すから『型破り』と言われるのであって、型を覚えていない『形無し』とは違うのだ」と発言しておられたのを思い出しました。そして、もしかしたら楽譜に「気の向くままに、自由に好きなように演奏していいよ」と書かれている部分があるのかもしれません… にしても、途中で「運命」や「田園」や「新世界」を挟み込むなんて、自由過ぎるでしょう(注:これは誉め言葉です)。そして、それに乗っかるオーケストラの対応力もすごかった。ラプソディを日本語に訳すと「狂騒曲」。その名の通り、クレイジーでした。後から知ったのですが、どうもこれが山下氏の十八番となっており、ファンの方も、それを待ち望んでいるっぽい… そして、ピアノの演奏中ふと見ると、指揮者がめっちゃ踊ってる!? 前半後半を入れ替えて、この曲がラストでも良かったような気がした。
  • ドヴォルザークの交響曲第8番:ドヴォルザークの交響曲といえば、有名なのは「第9番(新世界より)」。しかし、クラシックファンは、既に「第9番」を聴いた事があるからなのか。そればかりでは、通なクラシックファンが満足しないのか。夏に「第9番」の演奏予定があるためなのか。指揮者が選んだのは、その1つ前に作られた「第8番」でした。チェコから新世界(アメリカ)に移住する直前に作られた音楽、という所が、この曲を解釈するヒントになるのかもしれません…
  • アンコール(ユーモレスク):弦楽器だけの演奏。文句なしに上手かった。ですが、アンコールを求める拍手は、特定楽器の人達だけに向けられたものではなかった… なので、微妙な気持ちになってしまった。アンコールの曲目は、フルオーケストラで演奏出来るナンバーの方がいいな、と思った。