昨日から、リンとキキ9の絵を描いているのですが、ちょっと時間がかかっています。
10も絵のサイズが大きいので2、3日かかるかな。10で終わる予定。11から、アオイが後悔し続けている過去の行いを、あかりが潰す過去の人間界の話に移行します。キレがいいので10で終わります。
この絵は、陽(あかり)、アマ、天照大神の3つの名前を持つリンと呼ばれる少女の高天原の女王様の姿。
このストーリーの中では人間を「生きて学ぶ者」、神の国の八百万の神を「在り続け見守る者」と呼びます。神も王族は奉仕するものです。その他の者は自由でありますが、国はあるので仕事は持ってます。「お役目下がり」という長期休暇を取る自由もあります。千年単位で休んでもOK。
「在る者」の中には、かなりの数の「召し上げ者」がいます。人間から王族によって「在る者」にされる者。彼等は、そのうちに人間であった過去を忘れます。
500年はかかりますが。
不老不死は考えれば、恐ろしいものです。これでメンタルをやられて気の病になります。
召し上げ者で記憶を失わない者も稀にいます。カケルがそうです。縄文末期BC2000ごろの生まれで、細かいことまで覚えています。無学な弓使い。野蛮で女好き、酒好きで少し酒乱。でも、地頭が天才の部類。
「生まれつきの在る者」アマテラスやら古事記の皆さんは、不老不死は常識なので、ストレスは感じませんが、休みなしで「身分とお役目」をこなす永遠の強制労働者。
アマテラスは巫女装束の上に豪奢な打ち掛けを羽織り、沢山の玉石を身につけ、威張った物言いをしていますが、休日なんかありません。
女王に生まれるのではなく、女王として教育され育てられますが、字が読めずバカだとか陰口を言われています。口頭で教育を受け、書くのは口述者がいます。
「人間を見守るのが我らの役目」と乳母であり女官長の穂月に言われても、人間って何?と言うくらいの反応。女王様でも至って普通の女の子なのです。
このストーリーは、登場人物が多く、重層的に話を組んでいるので、大変ですが作り手は楽しいです。
記憶を失っても心は消えない。これがメインテーマですが、もう一つ「人間とは?」と言う問いが何度も作中に出てきます。
頭が良いのに、やる事が下衆、後悔しても繰り返すカケルは「人間の代表」
そんなカケルを許して、愛する人たちが沢山いる。
カケルは、正邪が良いバランスで入っている憎めない人間なんです。
良い人だけの人なんか本当には居ないじゃないですか。
「正義中」はいるけど。